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医師の患者様が多い

最近医師・歯科医師の患者様が多い

東洋医学の臨床を経験していただくことで

鍼灸への理解が深まって頂ければ幸いである

医学部での東洋医学の講義はまだまだ少ないが

医師国家試験に出題されるようになると

東洋医学に注目する医学生も増えるのでは・・・

照海の穴性

足少陰腎経の「照海」はとてもよく使う経穴

虚している側に2番~5番の1寸の鍼を

横刺で肝経の方向に向けて5分程度刺入

10分~30分の置針をする

どういった症状に使うかというと

腎陰虚証に対して補腎と陰液を補う処置が基本だが

心身が疲弊している状態を見事に回復させることを多く経験している

置鍼時間は最低20分~30分

緊張が緩み元気が出てくるのは治療を受けた患者さんが知っている

体が軽くなって、睡眠も深くなる

抑鬱状態も改善するので

心肝のバランスを整える作用もあるようだ

子供の先天的疾患には金の古代鍼で斜めに接触するだけで

癲癇・重症筋無力症・発達障害・夜尿症等々にとてもよく効く

医師への経過報告

痛みやしびれを主とする7疾患について

医師の同意を得ることで保険治療を取り扱っている

3カ月ごとに医師の再同意が必要であるが

その際に経過を報告するようにしている

痛みの疾患であれば

初診時の痛みと現在の痛みを患者さんに

0~100までで評価していただき

再同意依頼状に添付する

痛みの評価はVAS(Visual Analog Scale)が基本

例)初診時80の痛みが最近は10~20・・・といったように評価する

来院中の患者さんの平均を調べると(初診時80→20)であった

VASを医師に示すことで医師の鍼灸の効果を客観的に知っていただき

一方患者さんにも痛みの変化を感じてもらうことができるというメリットもある

統合医療の織田聡医師曰く

「鍼灸のエビデンスは、医師が客観的に評価をすることで得られる」

積み重ねたデーターは貴重な資料となるはず

餅は餅屋

慢性疼痛で苦しんでいる患者さんはとても多い

殆どが鍼灸治療で対応できるが

次の二つのケースではそれぞれの専門家に紹介するようにしている

①歯列の乱れで嚙み合わせ不良が主訴に大きく影響している場合
 
 矯正歯科の専門医にご紹介

②足のアライメントの異常、重度の外反母趾などが原因と考えられる痛み

 高度な技術を有するシューフィッターのいる靴屋をご紹介

餅は餅屋に任せるほうが良い結果を生む

開業医との連携その2

圧迫骨折の疑いの患者さん宅に往診中

主治医の医師から電話で問い合わせがあった

X-P検査では異常はないが叩打痛が認められること

骨密度が半年間で急激に低下していること等の現況をお伝えしたところ

骨粗鬆症の薬を見直して処方していただけることになり

「鍼灸治療が一番良いので長岡先生には是非継続して治療をお願いします」と主治医

喜ばれたのは患者さん

「信頼している医師と鍼灸師がこういった連携を取ってもらえることがとても嬉しい」

と安心された様子

こういった医療連携こそ患者さん中心の真の「統合医療」と言える

明日は名大医学部で日本初の「公開ラウンドテーブルディスカッション」

傍聴する医療従事者は100人と満員御礼

自分はケース2の症例の発表を任されているので

名大医学部総合診療科統合医療研究チームの一員として

公開RTDを成功させるために頑張りたい

開業医との連携

近隣の開業医との連携は

28年前から取り組んできた

お蔭で保険治療の同意書の発行については

ほぼ円滑にできている

最近ではできるだけ治療経過も報告するようにしており

鍼灸への見方も変わってきているように感じる

難治性の坐骨神経痛の患者さんを

「長岡先生に診てもらえばいい!」

と医師が鍼灸治療を勧めてくれることが最近あった

鍼灸治療というより「長岡に紹介すれば安心」

と思っていただいているのでとても嬉しく思う

生姜灸とは

お灸にもいろいろあって

温灸の一種「生姜灸」をご紹介する

生姜を6㎜の厚さにスライスし

直径10mm程度に丸くする

次にジップロックで冷凍保存しておき

使用時にお湯で解凍

温かさを感じる程度に温度を調整し

水分を吸収して生姜の準備は完了

目的のツボに左右対称に生姜を置いて

その上に隔物灸用のモグサを円錐形に整え火をつける

心地よい温かさを感じるまで3~4回モグサを付け替える

施灸後の冷えの改善は顕著で

温かさが長時間続くのが特徴

この写真の患者さんは腎虚で下肢の冷えが顕著であったが

施灸後に”発汗するほど”に足がポカポカ温まった

挙児希望の方の子宮穴にも応用しはじめている

朝晩寒さを感じる季節になって応用が増えそうだ

名大統合統合ヘルスケアチーム公開RTD

11月13日名古屋大学附属病院総合診療科

統合ヘルスケアチームが公開RTD(ラウンドテーブルディスカッション)

を開催することになった

医師・中医師・保健師・鍼灸師・管理栄養士・ヨーガセラピスト・臨床心理士

アロマセラピスト・パーソナルトレーナーからなる

多職種連携チームで実際に臨床が始まっているが

臨床に携わる医療従事者対して

RTDの実際を公開するのも日本初の試み

二つある症例の一つを自分は鍼灸師代表としてアセスメントプランを提示することになった

あと一ヶ月準備で忙しくなりそう

不安を抱えた患者さん達

あらゆる病気で

病名を告げられたあとの不安

体調不良で予定が立たない不安

治らないのではないかという不安

治療が始まる前はすべての患者さんは不安を抱えているもの

初めての鍼灸治療を終えて

今まで受けてきた治療と全く異なる身体の変化に気づくと

受付を済ませる頃には顔色や表情の変化が見て取れる

治療家と患者さんの気の交流ができれば

不安でいっぱいの患者さんに伝われば病は癒えていく

涙を流し握手を求められることも度々

こういった繰り返しの毎日を28年間続けている

鍼の奥深さに驚かされることはいまだに多く

謙虚に学び続ける心が救えなかった病を治すことができるようになると信じている

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26年前の患者さん

28年前鍼灸治療院を開業した時に

隣の美容院の先生には沢山の患者さんを紹介していただいた

その先生が26年ぶりに来院されビックリ

茶色くなった古いカルテを引っ張り出して準備して

会うなり「老けたねー」という毒舌は相変わらず

人とのご縁があって今の自分があることを思い出させてくれた

出会いに感謝!