機能性消化管障害について その1

機能性消化管障害(以下FGID)とは・・・?
 
簡単に言うと、消化器症状(胃もたれ、腹部膨満感、心窩部痛、便秘、下痢)などが
 
続いているにも関わらず、「症状を説明できる原因が見つからない」症候群のこと。
 
 
FGIDの代表的な疾患として、「過敏性腸症候群」や「機能性ディスペプシア」があります。
 
 
 
過敏性腸症候群と機能性ディスペプシアの違い
 
 
過敏性腸症候群の症状は「排便で軽快する腹痛や腹部不快感」が特徴です。
 
20〜40代の若い女性に多いと言われています。
 
一方、機能性ディスペプシアは「食後の胃もたれ、心窩部痛、早期腹満感」が、
 
「排便や放屁で軽減しない。」という特徴があります。
 
 
この両者の共通点は、「脳と腸がお互いに関係しあっている」ということです。
つまり、強いストレスがかかると、自律神経やホルモンを介して消化管が反応して様々な症状を引き起こす。
 
ということです。
 
これを「脳腸相関」といって、FGIDの大きな原因のひとつと考えられています。
 

 
http://nochosokan.jp/brain.htmlより転載
 
 
つづく・・・
 
 

 

アメブロのデザイン

 
以前は、デフォルトの設定にしていたブログのデザイン

 
正直見づらい・・・と思っていました

(笑)
 
 
ある方から、「ブログ少し見づらくない?」とご指摘を受けたので、
 
これを期にデザインを一変してみましたが・・・・
 
 
どうでしょうか


 
 
素人感は否めませんがやや統一感がでたかな?
 
 
 
やはりトップブロガー(?)の方たちはプロに依頼しているような感じですね。
 
 
 
もっとこうするといいよ!みたいなご意見ありましたら、コメントで教えてください

その人の生きがいを支える鍼灸

名古屋といえば“ひつまぶし”、ひつまぶしといえば“蓬莱軒”
薬味を入れるとマジで味が変わります、すごい。
 
 
今回も症例をご紹介。
 
 
50代 女性
 
主訴 肩凝りと、頭のなかの違和感
 
数年前に更年期障害がひどく、その頃から肩凝りと「頭の中がポンと詰まった感じ」を自覚される。
 
病院で検査するも異常は見つからず。
 
漢方、マッサージ、薬など色々試すも症状は良くならず、当院を受診。
 
 
「身体の症状のせいで、今まで楽しめていたことが自然に楽しめない。」
 
「趣味をしているときも、ずっとどこか緊張している。」
 
と話さました。
 
 
東洋医学的な見立ては「気滞」
 
合谷や肩の筋緊張部などに、ごくシンプルな治療。
 
 
3診目、肩の凝りと、頭の違和感がほぼ消失。
 
今まで楽しめなかった趣味も前向きに取り組めるようになる。
 
 
4診目、母親と海外旅行に行く計画を立てているぐらい元気に。
 
いつもは深呼吸がほとんどできないが、治療後は驚くほど呼吸が楽になるとのこと。
 
 
 
この方も昨日ご紹介した症例と同じく、鍼灸を通して自分の身体の変化を感じて
 
「あ、私ってこんなに疲れてたんだ。」とか
 
「身体が楽になると気持ちも前向きになれるんだ。」と新たな気付きが生まれます。
 
 
 
鍼灸は「痛みを取る」「凝りをとる」のではなく、
 
身体と心の苦痛を和らげ、その人の「夢や目標」「生きがい」を支える
 
そこに醍醐味があるのですね。
 

咳喘息の症例

モリコロパークの「サツキとメイの家」の内装
かなりリアルに再現されていて楽しめます。

30代 女性

主訴は咳のみ

もともと咳嗽で当院を受診していましたが、

数回の治療で緩解したので、しばらく(1年以上?)間が空きました。

今回も同様に咳で受診されました。

以前からの東洋医学的見立ては「気逆」

今回も肝鬱気滞により気が突きあげる気逆咳でした。

1診目はとても暗い表情で、あまり多くをお話してくれませんでしたが、

2診目は来院されたときの表情で「あ、良くなったんだな。」とわかるほどに元気になっておられました。

ストレスの要因について伺うと、夫との些細な喧嘩がきっかけで

お互い溜め込んで溜め込んで、爆発するそう。

鍼治療で気が緩んだのか、心理的背景を少しずつお話してくれました。

患者さんが鍼治療を受けてる最中に、今まで語られなかったことをポロっとこぼしたり、

辛い思いを語ってくれることを多く経験します。

鍼灸治療により、身体のリラックスを促すことで気持ちにゆとりができ、自分のこころに意識を向けられるのでしょう。

こころとからだは密に繋がっていて、両者は互いの影響をうけながら揺れ動いているのです。

これは私達が教えることではなく、患者さんが自ら気づくことが大切です。

片頭痛経過良好

院長症例
60代女性
20代から月経時に片頭痛あり
閉経後も片頭痛が月に数回発症
マクサルトで緩解する
片頭痛時に頸肩部痛自覚し
めまい(浮遊性)も感じることがある
アトピー性皮膚炎が当院の鍼治療で治癒した
ご主人に連れられて来院
詳細な問診と体表観察の結果
肝鬱気滞、右上気の偏在
TCH(歯の接触癖)と夜間の噛みしめが原因と診たてた

疏肝理気と外側翼突筋を緩める鍼治療を4回行い
片頭痛は殆ど出ずマクサルトは1か月内服していない
日常生活では歯の接触癖に注意するように心がけている

このようなTCH(歯の接触癖)による頭痛はとても多く
当院独自の見立てと鍼治療により有効症例が増えている

慢性副鼻腔炎 経過良好

19′ 治療院忘年会 八百富神社にて
「大蔵先生とかもめ」
 
 
30代 男性
 
慢性的な副鼻腔炎の症状で、当院受診。
 
1ヶ月に1度の高熱や、後鼻漏、膿性の鼻汁に2年ほど悩まされる。
 
副鼻腔炎に対する手術を行ったそうですが、鼻づまりの症状以外は不変。
 
 
当院では、東洋医学的に上焦の清熱、脾胃の調節を行いました。
 
 
3診目、発熱が37.8℃まで上がりましたが、持続することなくすぐに解熱。
 
7診目には、後鼻漏や膿性の鼻汁はほぼ消失しました。
 
 
 
慢性副鼻腔炎は、西洋医学的治療(抗菌薬や手術)では限界があり、
 
根本的な体質を改善することが重要です。
 
東洋医学的に慢性副鼻腔炎は、脾胃あるいは肺腎の異常と考えます。
 
この症例は、香辛料やにんにくなどの内熱に偏る食生活で、
 
脾胃の内熱が、病の中心と考えました。
 
食養生の指導をしっかりと守ってくれていたことも、早期の症状軽減に繋がったと考えます。
 
 
 

 

新年度の院内勉強会

 
神戸異人館通りのスターバックス
異人館を改装した店内は、西洋のおしゃれなつくりでついつい長居してしまいます。
 
 
 
 
新年のごあいさつで、今年の目標として
 
「スタッフ全員の臨床能力向上」を掲げました。
 
 
当然、目標は掲げるだけでは意味がありません。
 
目標達成における、具体的な学習のプロセスが必要です。
 
 
学習のプロセスとは・・・?
 
医学教育におけるカリキュラム作成などに用いられる概念に
 
一般目標:GIO(General Intructional Objective)
 
行動目標:SBOs(Specific Behavioral Objectives)
 
という考え方があります。
 
「一般目標」は概念的・包括的な学習目標であり、「自分がどうなっていたいのか?」というイメージです
 
「行動目標」は観察・測定が可能な学習目標であり、「GIOを達成するためになにを実践したらよいか?」
 
というより具体的な行動指針です。
 
GIO、SBOsのどちらも言葉(動詞)で表現することが重要です。
 
 
すなわち、「臨床能力の向上」というのはかなり漠然としているため、
 
今年の勉強会の目標を「正確かつ総合的な体表観察能力(東洋医学的診察法)を身につける」
 
という一般目標に変更し、掲げることにしました。
 
 
具体的な行動目標は、現在作成中・・・
 
おおかた完成し、道筋がみえてきました。
 
 
目標を掲げている方は、是非「なりたい自分」と、
 
「なりたい自分になるための行動計画」を考えてみては?
 
 

日本製鍼の品質の高さ

オーストラリアの研究グループが、日本製の鍼(S社)と中国製の鍼(H社)の表面を
 
特殊な顕微鏡で撮影し、使用前後でその品質の違いを調べました。
 
この研究はイギリスのAcupuncture Medicineに掲載されています。
Xie YM, Xu S, Zhang CS, Xue CC. Examination of surface conditions and other physical properties of commonly used stainless steel acupuncture needles. Acupunct Med 2014; 32: 146-154.
 
まず使用前の状態。(画像の上が日本製、下が中国製)
 

 
両者の違いは明らかです。
 
日本製は先端が非常に鋭く、表面もなめらかです。
 
一方、中国製は使用前から表面がざらついていたり、
 
先端が均一でないことがわかります。
 
 
使用後は、さらに両者の違いが明確になりました。
 
(画像上は日本製; 左がBefore、右がAfter)(画像下は中国製; 左Before 右After)

 
 
 

日本製(S社)の鍼は高価ですが、この論文を見れば鍼灸師としてどちらを使うべきか言うまでもありません。
 
 
当然、当院も鍼・灸はすべて日本製を使用しています。
 
 

 

あけましておめでとうございます!!

斑尾高原にて
 
 
新年あけましておめでとうございます

 
いつも長岡治療院日記をご覧いただきありがとうございます

 
 
 
さて、みなさんは今年どんな一年にしたいですか

 
目標はありますか

 
 
長岡治療院としての目標は大きく3つ

 
 
① ホームページを大幅にリニューアルする

 
② 医療連携できるクリニックや病院とのつながりを強化する

 
③ スタッフ全員の臨床能力向上を目指す

 
 
ただ目標を掲げるだけでなく、しっかりと方略をたてて
 
ひとつひとつ計画的に実行していこうと思っています。
 
 
 
そういえば、年始の「格付け」でGACKT様こんなこと言ってましたね。
 
「ただいいものを食べているだけでは、本質を見抜く事はできない。」
 
「常に勉強して知識のアップデートをしているから間違えない。」
 
さすが、GACKT様。絶え間ぬ努力をしていましたね。
 
そして「知識と経験は誰にも奪うことができない財産だ。」
 
これには痺れました。
 
 
 
 
アップデート、日々成長、そして患者様に還元・・・
 
今年もよろしくおねがいいたします