胃の湿熱による三叉神経痛

90才♀

数年前からの激しい三叉神経痛(第3枝)

あまりの痛みで入れ歯が入らず、会話もままならない

流動食をストローで摂取されている

脈は滑実

舌苔が厚腐苔

胃の湿熱と診たて

足の陽明胃経の井穴「右れい兌」より刺絡

以降激しい痛みがなく、入れ歯が入り、飲食ができるようになる

大層喜ばれ曲がった腰も伸びてきた

アラン幸福論その6

人ごみの中でちょっと押されたぐらいなら

まず笑ってすますものと決めておきたまえ

笑えば押し合いは解消する

なぜなら、自分がちょっと怒ったことを誰もが恥じるからだ

そうすれば、あなたはおそらく大きな怒りを

すなわち小さな病気を免れる

私の考えている「礼節」とはそういうものだ

つまり荒ぶる情念をなだめる体操なのだ

≪アラン幸福論≫より

アラン幸福論その5

自分一人で幸福になる者は

他の人たちによってさらに幸福で強くなるであろう

たしかに幸福な人たちは良い取引を、良い交換をするだろう

人に幸福を与えるなためには自分自身の内に幸福を持っていなけらばならない

≪アラン幸福論≫より

我々の携わる”医療”という仕事の意義はこの言葉に集約されている

アラン幸福論その4

私たちは自分の幸福を行動によって生み出していかなければならない

とアランは主張している

そうして手に入れた幸福にこそ価値がある

幸福はいつでも私たちを避ける、と言われる

人からもらった幸福などというものはおよそ存在しないものだ

しかし、自分でつくる幸福は決して裏切らない

≪アラン幸福論≫より

アラン幸福論その3

人がいらだったり、不機嫌だったりするのは

しばしばあまりに長く立ち通しだったせいである

そんなときは、その人の不機嫌に対してあれこれ理屈をこねるのでなく

椅子をそっと差し出してやるがいい ≪アラン幸福論より≫

自分の情念にとらわれて心身が硬直してしまうことを

彼は「不幸」とみなした

そして、こうした心のこわばりを解きほぐす

「身体的な運動」が実は思わぬ処方箋になることを考えた

アランは「心の領域の病気にも、また肉体の病気の初期症状にも

同じく、リラックスさせることと体操が必要だ」と言っている

ここで言う「体操」とはラジオ体操のような運動というよりも

たとえばちょっとした「しぐさ」であったり、「微笑み」であったり

内臓の呼吸としての「あくび」であったりすると説いている

以下続く

アラン幸福論その2

”気分に任せて生きている人は皆、悲しみにとらわれる

否、それだけではすまない。やがていらだち怒りだす”

『アラン幸福論より』

自分を不幸だと思う時、私たちは友人が悪い、家族が悪い、先祖が悪い

社会が悪い、世間が悪い、あの人が悪い、あの国が悪い・・・と考えてしまいがち

自分の不幸を、他のものや、人のせいにするわけである

よく言えばこうした”反骨精神”はさまざまな社会運動を生んでいく力にもなるが

たいがいは、責任転嫁になってしまう

一方で私たちは、本当は自分自身が自分の不幸の原因であることに

実はどこかで多少なりとも気付いるが、それを認めようとはしない

気分を野放しにしておくと、どんどん不幸の方に吸い寄せられていってしまう

アランはこれこそが諸悪の根源だととらえ

「人間にとって最大の敵は自分自身である」と喝破している

明日に続く

アラン幸福論

今夜の院内勉強会は

哲学者アランの『幸福論』の勉強

NHKのEテレ(教育TV)で放映中の

100分de名著で放映された

フランスの哲学者アランの『幸福論』の

放映内容がネットで取り込めたので皆で視聴した

”幸せ”だから笑うのではない

”笑う”から幸せなのだ

よい天気をつくり出すのも

悪い天気をつくり出すのも

私自身なのだ

悲観主義は感情で

楽観主義は意志の力による

アランは生涯で5,000を超えるこれらの

「プロポ」という幸福になるための格言を執筆し

今でも我々のココロに響く言葉で語りかけています

このブログでも更にご紹介してきたいと思います

季節の遅れ

今年の春の訪れは遅く桜の開花は例年より1~2週間遅れた

今日は久しぶりに汗ばむ陽気になり春本番を思わせた

≪黄帝内経・素問≫霊蘭秘典論篇 第八 第二章の六

季節の日時が至っているのに租の気候がやって来ない、これを遅れという

この時は、肝木の春が弱いと、肝木が脾土を制御できないので

長夏が盛んとなり、土克水によって、腎水の冬の気候が弱く、暖冬になる

このために腎水の冬は心火を克することができないので、夏の陽気が盛んになり

高温による病が生ずる。

そして、肝木が弱いので、これを克制する肺金の秋の気候が何時までも続いて

春の訪れが遅くなって寒い春となるのである

この様な状況を気迫すなわち前の気候が引き続いて切迫するという

少し難しい内容であるが四季の変調を理解し、治療に生かすのが東洋医学だ

ヒノキ花粉症

スギの花粉の飛散は収束し

最近はヒノキが飛散しているようで

スギよりも飛散量が多い日が増えている

結膜炎や上眼瞼の皮膚炎が認められる症例では

れい兌(陽明胃経の井穴)の刺絡が速効性がある

治療直後に瞼の発赤・痒みが軽減する

ドライアイ

ドライアイ(角膜乾燥症)

涙の量が少なくなったり、成分が変化する事により、

眼球の表面が乾燥し、傷や障害が生じる病気。(Wikipediaより)

【病態と発生】

角膜上の涙液は、油層、水層、粘液(ムチン)層で構成され、

いずれかの要素が欠乏しても安定性が崩れドライアイとなる

主にテレビ、コンピュータの画面を見る行為等による目の酷使

冷暖房による空気の乾燥化、コンタクトレンズの装着により発生が増加する

コンピュータ作業(VDT作業)によるドライアイは

画面を凝視し瞬きの回数が減少することによると考えられている

また、コンタクト装着によるドライアイのうち

ソフトコンタクトでは表面から涙液の蒸発量が増すため症状を引き起こす

現代人は目を酷使する事が多く、一般的なオフィスでは約30%がドライアイと言われる

コンタクトレンズを装着していると、その率は約40%と更に上がる。

【病因】

油層の異常:マイボーム腺機能不全

水層の異常:シェーグレン症候群

粘液(ムチン)層の異常:スティーブンス・ジョンソン症候群、眼類天疱瘡

レーシック術後3ヶ月位は、起きるとされる。

【症状】
目がゴロゴロする
光がまぶしい
目の痛み
視界がかすむ
10秒間以上目をあけていられない
目の乾き
目が重たくなる
視力の低下
結膜炎など、目の感染症にかかりやすくなる

【東洋医学による分類】
1・肝血虚
 疲労や、ストレスにより肝血不足になる

2・肝鬱化火
 感情の乱れ(七情の気の乱れ)により肝気が上逆する

3・肝腎陰虚
 陰液不足により眼を栄養できなくなる

4・お血症
 血液の滞りにより眼を栄養できなくなる

鍼治療は上記の弁証により治法が異なるが

ほとんど速効性がある

VDTの過重労働とコンタクトレンズが原因の

ドライアイについては継続治療が必要