良い睡眠12箇条その8

【第8条・勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を】

日中の眠気が睡眠不足のサイン

睡眠不足は結果的に仕事の能率を低下させる

睡眠不足が蓄積すると回復に時間がかかる

午後の短い昼寝で眠気をやり過ごし能率改善

必要な睡眠時間は、個人によって大きく異なり、また、年齢によっても変わります

一人ひとりが、自分に必要な睡眠時間を知ることが大切

自分の睡眠時間が足りているかどうかを知るためには

日中の眠気の程度に注意するとよいでしょう

日中の仕事や活動に支障をきたす程度の眠気でなければ

普段の睡眠時間は足りていると考えられます

睡眠不足は、注意力や作業能率を低下させ

生産性を下げ、事故やヒューマンエラーの危険性を高めます

自分では眠気による作業能率の低下に気が付かないこともあります

睡眠の不足を休日などにまとめて解消しようとすることを「寝だめ」と呼んだりしますが

「睡眠」を「ためる」ことはできません

また、睡眠不足の解消のために、休日に遅い時刻まで眠っていると

光による体内時計の調整が行われないために生活が夜型化して

日曜の夜の入眠困難や月曜の朝の目覚めの悪さにつながります

仕事や生活上の都合で、夜間に必要な睡眠時間を確保できなかった場合

午後の眠気による仕事の問題を改善するのに「昼寝」が役に立ちます

午後の早い時刻に「30 分以内の短い昼寝」をすることが、眠気による作業能率の改善に役立ちます

以下続く

院内勉強会

今夜は院内勉強会

国際医療技術研究所(IMT College)

http://www.imtcollege.org/

作成の『Vol. 2 数字で見る不妊症』のブルーレイディスクの鑑賞会

不妊治療に関する根拠に基づく正しい情報を

理解しやすいイラストムービーコンテンツとして制作されているので

不妊治療の臨床に携わる鍼灸師として知っておくべき情報が満載

初学者から不妊治療に関わるスタッフに是非見てもらいたい内容となっている

良い睡眠12箇条その7

【第7条・若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ】

子どもには規則正しい生活を

休日に遅くまで寝床で過ごすと夜型化を促進

朝目が覚めたら日光を取り入れる

夜更かしは睡眠を悪くする

1日の覚醒と睡眠のタイミングを司っている体内時計は

起床直後の太陽の光を手がかりにリセットし、1 日の時を刻んでいます

光による朝のリセットが毎朝起床直後に行われないと

その夜に寝つくことのできる時刻が少しずつ遅れます

起床時刻が遅くなることで夜型化してしまう原因は

朝、暗いままの寝室で長い時間を過ごすことで

起床直後の太陽光による体内時計のリセットがうまく行えないことにもあります

このリセットが行えないために、夜の睡眠の準備が遅れ

さらに朝寝坊の傾向を助長してしまうのです

また、若年世代では、夜更かしが頻繁に行われることで

体内時計がずれ、睡眠時間帯の不規則化や夜型化を招く可能性があります

良い睡眠12箇条その6

【第6条・良い睡眠のためには、環境づくりも重要】

自分にあったリラックス法が眠りへの心身の準備となる

自分の睡眠に適した環境づくり

習慣としている自分の就寝時刻が近づくと

脳は目覚めた状態から徐々にリラックスした状態に移りやがて、睡眠に入っていくので

交感神経から副交感神経優位にスムーズに移行するように

自分にあったリラックスの方法を工夫することが大切

入浴は、ぬるめと感じる湯温で適度な時間、ゆったりとするとよいでしょう

寝室や寝床の中の温度や湿度は、体温調節の仕組みを通して

寝つきや睡眠の深さに影響するので

季節に応じた心地よい温度に調節しましょう

また、明るい光には目を覚ます作用があるため

就寝前の寝室の照明が明るすぎたりすると睡眠の質が低下します

不眠症の方は就寝前のスマホやPC作業はよろしくありません

良い睡眠12箇条その5

【第5条・年齢や季節に応じて、昼間の眠気で困らない程度の睡眠を】

必要な睡眠時間は人それぞれ

睡眠時間は加齢で徐々に短縮

年をとると朝型化 男性でより顕著

日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番

日本の成人の睡眠時間は6時間以上8時間未満の人がおよそ6割を占め

これが標準的な睡眠時間と考えられる

睡眠時間は、日の長い季節では短くなり、日の短い季節では長くなるといった変化を示す

夜間に実際に眠ることのできる時間、つまり一晩の睡眠の量は

成人してからは加齢するにつれて徐々に減っていく

夜間の睡眠時間は10歳代前半までは8 時間以上

25歳で約7時間、その後20年経って45歳には約6.5時間

さらに20 年経って65 歳になると約6時間というように

健康で病気のない人では20 年ごとに30分ぐらいの割合で減少していく

一方で、夜間に寝床で過ごした時間は、20〜30歳代では7時間程度で

中年以降では長くなり、75 歳では7.5時間を越える

昔から、年をとると徐々に早寝早起きの傾向が強まり、朝型化することが知られていますが

加齢による朝型化は男性でより強い傾向がある

個人差はあるものの、必要な睡眠時間は

6時間以上8時間未満のあたりにあると考えるのが妥当でしょう

必要な睡眠時間以上に長く睡眠をとったからといって、健康になるわけではなく

年をとると、睡眠時間が少し短くなることは自然であること

日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番であるということを知っておくとよいでしょう

良い睡眠12箇条その4

【第4条・睡眠による休養感は、こころの健康に重要】

寝つけない、熟睡感がない、早朝に目が覚めてしまう

疲れていても眠れない等の不眠症状は

こころの病の症状として現れることがある

特に、眠っても心身の回復感がなく、気持ちが重たく

物事への関心がなくなり、好きだったことが楽しめないといったことが続く場合

うつ病の可能性もあります

うつ病になると9 割近くの人が何らかの不眠症状を伴い

中でも睡眠による休養感の欠如は、最も特徴的な症状と考えられており

また、不眠の症状がある人は、うつ病にかかりやすいこともわかってきました

不眠症のため睡眠による休養感が得られなくなると

日中の注意力や集中力の低下

頭痛やその他のからだの痛みや、消化器系の不調などが現れ、意欲の低下を招く

以下続く

良い睡眠12箇条その3

【第3条・良い睡眠は、生活習慣病予防につながる】

睡眠不足や不眠は生活習慣病の危険を高め

睡眠時無呼吸(SAS)は生活習慣病の原因になる

睡眠時間が不足している人や不眠がある人では

生活習慣病になる危険性が高いことがわかってきた

睡眠不足や不眠を解決することで、生活習慣病の発症を予防できるとされている

睡眠時に息の通りが悪くなって呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群(SAS)は

治療しないでおくと高血圧、糖尿病、不整脈、

脳卒中、虚血性心疾患、歯周疾患などのリスクファクターになるので注意が必要

心配な方はSASを専門とするクリニックでご相談を

http://www.kaimin-life.jp/

良い睡眠12箇条その2

【第2条 適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを】

定期的な運動や規則正しい食生活は良い睡眠をもたらす

朝食はからだとこころのめざめに重要

睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする

就寝前の喫煙やカフェイン摂取を避ける

適度な運動を習慣づけることは、入眠を促進し、中途覚醒を減らすことにもつながる

また、しっかりと朝食をとることは朝の目覚めを促す

これらの生活習慣によって、睡眠と覚醒のリズムにメリハリをつけることができる

一方で、就寝直前の激しい運動や夜食の摂取は、入眠を妨げることから注意が必要

就寝前にリラックスすることは入眠を促すために有効

一方、就寝前の飲酒や喫煙はかえって睡眠の質を悪化させるため、控えた方がよい

睡眠薬代わりに寝酒を飲む習慣を持っている人が男性で多いことがわかっている

アルコールは、睡眠薬代わりに少し飲んでいる場合でも

慣れが生じて量が増えていきやすいことが知られている

アルコールは、入眠を一時的には促進しますが

中途覚醒が増えて睡眠が浅くなり、熟睡感が得られなくなる

また、ニコチンには覚醒作用があるため、就寝前の喫煙は入眠を妨げ、睡眠を浅くする

寝酒や喫煙は、そもそも生活習慣病の発症・重症化の危険因子になるとともに

直接、睡眠の質を下げるだけでなく、睡眠時無呼吸のリスクを増加させるなど

二次的に睡眠を妨げる可能性も指摘されている

就寝前3~4時間以内のカフェイン摂取は、入眠を妨げたり、睡眠を浅くする可能性があるため

控えた方が良い。これは、主にカフェインの覚醒作用によるもので、この作用は3 時間程度持続する

また、カフェインには利尿作用もあり、夜中に尿意で目が覚める原因にもなる

カフェインは、コーヒー、緑茶、紅茶、ココア

栄養・健康ドリンク剤なども多く含まれているので注意が必要

良い睡眠12箇条

睡眠の質を高めることは健康長寿に不可欠

平成26年に厚生労働省健康局発の

良い睡眠12箇条の解説を・・

【第1条.良い睡眠で、からだもこころも健康に】

良い睡眠で、からだの健康づくり

良い睡眠で、こころの健康づくり

良い睡眠で、事故防止

睡眠には、心身の疲労を回復する働きがある

このため睡眠が量的に不足したり

質的に悪化したりすると健康上の問題や生活への支障が生じてくる

睡眠時間の不足や睡眠の質の悪化は、生活習慣病のリスクにつながることがわかってきた

また、不眠がうつ病のようなこころの病につながることや、睡眠不足や睡眠障害による

日中の眠気がヒューマンエラーに基づく事故につながることも明らかになっている

この指針では、睡眠について正しい知識を身につけ、定期的に自らの睡眠を見直して、

適切な量の睡眠の確保、睡眠の質の改善、睡眠障害への早期からの対応によって、

事故の防止とともに、からだとこころの健康づくりを目指している

以下続く

パーキンソン病について

パーキンソン病(以下PD)

日本人の1,000人に1人がPDであると考えられ

日本全体で10万人以上の患者さんがいると推定されている

PDは薬物治療を中心として一定の効果をあげているが

平均寿命の延長に伴い治療期間も長期化

その結果、薬の効果の変動や合併症、患者さんのQOLが問題となっている

当院でのPDの症例は2000年以降に増加

鍼灸治療を薬物療法と併用することで

振戦、筋強剛、無動、姿勢反射障害の改善

便秘、睡眠障害、起立性低血圧などの自律神経症状

うつや不安など精神症状、等に対しても効果的で

結果として長期間において患者のQOLを高めることが確認されている

今後はUPDRSの評価を取り入れながら更に検証してみたいと考えている

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