今週(3/17~3/22)の予約状況

3/19(水)は休診日となります。

◎ 予約状況の目安です (担当者の都合により対応できない場合もございます)

◎ 急な体調の変化でお困りの際は、一度ご相談ください

💡 お問合せはお電話(052-804-8190)から承っております

💡休診日は(木・日)となりますので、診療時間内にお電話ください

鍼灸で尿路結石が排出!40代女性のケース

尿路結石は激痛を伴うことが多く、手術や自然排出を待つしかないと考えられがちです。

しかし、鍼灸治療によって結石が排出されたケースがありました

詳しい経過をご紹介します。

40代女性の症例

  • X年9月、飲酒後に左の腰部から腹部に激痛を感じる
  • 病院で造影CT検査を受けた結果、左尿管に7mmの結石を確認
  • さらに左水腎症を併発していた
  • 医師から「3ヶ月後に排出されていなければ手術」と説明される
  • できれば手術を避けたいと考え、鍼灸治療を希望し来院

当院では、尿路結石に対する鍼治療の前例がありませんでした。

まずは、東洋医学的な視点からアプローチを試みることにしました。

鍼灸治療の実施

東洋医学的に「肝胆湿熱」と弁証し、以下の施術を行いました。

  1. 蠡溝(れいこう)に置鍼15分
  2. 途中で中リョウ(ちゅうりょう)を追加

施術を続けた結果、

  • 3回目:CVA叩打痛(腰部の痛み)が消失し、排尿時に砂のようなものを確認
  • 6回目:エコー検査で水腎症が消失
  • CT検査で結石が下方へ移動し、手術は延期
  • 約5ヶ月後、トイレで結石が排出され、CTで完全消失を確認!

治療成功の考察

  • 患者が毎日3Lの水を飲むことを継続し、尿の流れを促進した
  • 尿管は自律神経によって支配されており、鍼が神経の調整に寄与した可能性
  • 中リョウ(仙髄領域)が尿管のぜん動運動を促進し、排出を助けた

今回のケースで、鍼灸が尿路結石の自然排出をサポートできることを確認できました。

結石による痛みにお悩みの方は、鍼灸治療を選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか?

花粉症の本格化!早めの対策を

2025年春のスギ花粉の飛散量は、例年(過去10年の平均)と比較して全国的に多くなると予測されています。

特に、今年は例年の2倍以上の飛散量が見込まれているため、早めの花粉対策が重要です。

花粉症と東洋医学の関係

東洋医学では、春は「気逆(きぎゃく)」が起こりやすい季節と考えられています。

気の流れが乱れることで、ほてりや頭痛、めまいなどの症状が出やすくなります。

花粉症によるくしゃみや鼻水も、気逆による影響のひとつです。

さらに、花粉症の症状はタイプ別に分けることができます。

  • 気逆タイプ:のぼせ、ほてり、頭痛が強い
  • 内湿タイプ:鼻水やむくみが出やすい
  • 脾虚(ひきょ)タイプ:消化機能が弱く、疲れやすい
  • 腎虚(じんきょ)タイプ:冷えやすく、慢性的なだるさがある

これらのタイプに合わせて、全身の調整を行うことが症状緩和のポイントとなります。

鍼灸と耳鍼で症状緩和

鍼灸治療では、自律神経の調整により、花粉症の症状を和らげることができます!

当院の調査結果では、耳鍼(みみばり) を併用すると、6〜7割の方に症状の改善が見られます

「花粉症がつらい…」と感じたら、早めの相談がカギ。

今からでもできる対策を始めて、春を快適に乗り切りましょう!

咳喘息には灸を!

咳喘息にお灸が有効だった症例紹介

今回は、咳喘息に対してお灸が効果を発揮した症例をご紹介します。

症例:60代男性

この方は2月に風邪をひきました。風邪自体は数日で治ったものの、その後、乾いた咳が夜中にひどくなり、眠れない日々が続いていました。特に就寝後や夜中に咳が出やすく、体力的にも消耗が激しい状態でした。

咳喘息とは?

咳喘息は、長引く咳を特徴とし、気道の炎症によって起こります。喘鳴(ゼーゼーする音)がないため一般的な喘息とは異なりますが、放置すると約30%が本格的な喘息へ移行するとされています。そのため、早めの対処が重要です。

中医学的な見立て

中医学では、この患者さんの症状を「肺陰虚(はいんきょ)」と「肺気不宣(はいきふせん)」と判断しました。

  • 肺陰虚:肺の潤いが不足し、乾いた咳が続く状態。
  • 肺気不宣:肺の気が滞り、正常な呼吸機能が妨げられている状態。

このような場合、肺の機能を整え、潤いを補う治療が必要となります。

お灸治療と効果

治療には「肺兪(はいゆ)」というツボにお灸を施しました。肺兪は背中にあるツボで、肺の働きを高める重要なポイントです。

結果として、2回の施術で咳がほぼ止まり、夜間もぐっすり眠れるようになりました。

なぜお灸が効いたのか?

お灸には以下のような作用があります。

  1. 免疫機能の調整:お灸の温熱刺激が免疫を活性化し、気道の炎症を抑える。
  2. 自律神経の調節:交感神経と副交感神経のバランスを整え、気管支の収縮を抑える。

呼吸器症状に対するお灸治療は、アメリカや中国を中心に臨床研究が進んでいます。
たとえば、COPDや気管支喘息、コロナの後遺症による咳に有効であるという報告もあります。

まとめ

今回の症例では、咳喘息の症状に対し、お灸が短期間で効果を発揮しました。

咳喘息は早めの対処が大切なため、長引く咳に悩まされている方は、ぜひ鍼灸治療を検討してみてください。