卒後教育

鍼灸学校は増えても,治療ができない鍼灸師が生徒に教え

臨床経験がない若い鍼灸師が増えている

学校教育の問題については以前にも述べたが

厚労省が昨年発足させた≪漢方鍼灸を活用した日本型医療の創生≫

という命題への答えはいまだ得られていない

日本の鍼灸は世界標準で見渡しても「匠の技」である

非常に繊細な技術を持っている「腕の良い鍼灸師は」市井に沢山いるはず

しかし、その匠の技を若い鍼灸師に伝えるシステムがない

卒後教育もシステム化されていない

免許の更新制度や、専門鍼灸師のデザインを業団で創生する必要に迫られている

夏バテ対策

今日は二四節気の”大暑”

昨日までの低温から平年並みの気温に上昇し”暑邪”への注意が必要

この時期から”冷飲”冷たい飲み物の摂取過剰は

胃腸の機能低下を招き

食欲低下、体のだるさ(特に下半身)に繋がる

空調の効いた部屋に一日いる人が

夜キリリと冷えたビールを一気に飲むと胃腸が冷えて動きが鈍くなる

火照った体を冷やすのは、旬の食品(夏野菜や果物)の摂取がよい

くれぐれも冷蔵庫の冷たい飲み物、氷の入った飲み物、アイスクリーム

ビール、水割り、Etc・・・は控えめにすることだ

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台風の影響

台風6号はどうやら南の海上に抜けていくのか

名古屋では今夜は風雨もおさまってやれやれである

7月に大型の台風が日本に上陸することはめったになく

台風の卵が発生する赤道付近の海水温の上昇が影響しているのかもしれない

さて、台風が接近すると体にどういった影響が現われるのか

気圧の変化は関節腔内や脊髄、サイナス(鼻と耳の間の空間)などの閉鎖された体内の空間において

内外の気圧差が大きくなる(台風の非常に低い気圧に対して内圧が上がる)

こういった急激な変化によって、リウマチや神経痛が悪化したり

耳鳴り難聴と言った耳鼻科疾患にも影響が認められる

東洋医学による病因病機では、南の湿った暖かい気流をもたらす台風は

”風熱湿邪”という邪気を生じ、気温の上昇によって”肝気上逆”がおきやすい

頭痛、頭重、のぼせ、耳鳴り、めまい、アトピーなどの皮膚病の悪化etc・・・

気候の急変に応じた取穴が臨機応変に必要になってくる

明日は台風一過で掃除と洗車でもしようか・・・

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休みがない!

今月は毎週日曜日(社)愛知県鍼灸専門師会の会議や勉強会で一日つぶれている

明日は朝から月に一度の保険指導会

午後からは夕方まで理事会

会長がかつての師匠であるので

”執行部”というポジションにあって

何かと会務に追われる毎日で結構大変だ

ただでさえ超多忙な臨床に追われる毎日

自分は臨床の仕事は楽しくできるが

会務という名のもとに時間をとられることは苦痛だ

とはいえ、若いころお世話になった師匠の立ち上げた専門師会

頼まれて断るのも憚れるのである

明日は前向きに考えて頑張ろう!!

冷えと熱

40代♀

素体としては冷え症

根菜類や生姜などで温補のために食養生をされている

しかし、夏至を過ぎてこの猛暑

内熱をこもらせている

この時期に体を温める食品は逆効果

夏は旬の夏野菜で体の内熱を冷ます必要がある

季節の陰陽に合わせた食養生が必要なのは言うまでもない

介護予防運動指導員

5年前に介護予防指導員という資格を取得した

東京都老人総合研究所が主催する研修会で

講習を受けたのが資格取得のきっかけ

この資格は様々な教育機関でも行われているが

東京都老人総合研究所の認定した認定証が最も信頼性があるらしい

高齢者の筋力の低下によって

転倒→大腿骨頸部骨折→入院手術→車いすor寝たきり

という要介護に至る図式を元から絶つ為には

原因として最も多いふらつき、つまずき、転倒を予防する為の

下肢の筋力増強運動を指導することが必要

通院中の患者さんでリスクの高そう方には個別に運動指導をしている

将来は院内でマシントレーニング、マット運動等を指導して

要介護者を増やさないように社会貢献したいと考えている

しかし今の院内でどこでするの?という声があるのでどうしたものか思案中です

熱中症の鍼治療

このところの熱さで熱中症の患者さんが増えている

本人は熱中症の自覚はないが

体表観察すると舌は紅舌或るいは舌先紅刺、百会に熱

脈は浮弦数、主に中焦から上焦にかけて体表の熱、顔面紅潮

頭痛や体のだるさ、などを訴える

微熱程度でも所謂熱中症の所見

合谷、身柱、百会等で清熱の処置

百会や少商、少沢などに刺絡

即効性があり治療後にはすっきりして帰宅できる

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東京出張

今日は一日東京で(公益社団)日本鍼灸師会の全国保険部長会議があり

愛知県から代表として出席した

北海道から九州まで全国の各県鍼灸師会の保険部長が集結

日本鍼灸師会保険局から最新情報が収集できる

また、保険取り扱いについての各県の状況を知ることで

愛知県で保険取り扱いの円滑な運営に活用される

鍼灸の保険を取ります状況は10年前と比べると

取り扱い高の右肩上がりである反面

厚労省や保険者からは注視されるようになり

当然のことながら適正な保険運営を求められている

しかし、最も大切なことは、患者さんの利益に繋がるように

今の鍼灸保健医療の改革を進めることだ

私が元気な理由

今日患者さんに質問された

先生はいつもこんなに忙しくても

患者さんの話をよく聞いてくださり

病気の人ばかり診ているのに

どうしてそんなに元気なんですか?

詰る所この仕事が好きなんですよ!

こうして患者さんと会話して

東洋医学の原理、原則に従って鍼を打って治っていく

これが”快感”なのである

こんなに素晴らしい仕事をさせてもらって幸せ者だ

自称”天職”と嘯いている

小さいストレスはあるけれど引きずらずに、溜めこまない

好きな趣味をたくさん持ち、たまに友人と酒を飲み語りあう

こんな生活ですが、毎日が楽しいから元気でいられる

そして、月に一度の奈良の藤本漢祥院での鍼治療

長生きしていつまでもこの仕事を続けたいと本当に思っている

ジストニア

ジストニアとは自分の意思に反して、筋肉の収縮や硬直が持続したり、繰り返し起こる病気

原因不明で難治性

頸が自分の意志に関わらず回旋する「頸部ジストニア」が多い

回旋する方向と反対側の胸鎖乳突筋の不随意収縮がおきる

SD(痙攣性発声障害)という声が震えて息苦しくなったり、

大きな声を出すと横隔膜が痙攣をおこす病態もある

鍼治療は有効で10数例の症例があるが

最近は全ての症例で有効性が確認できるようになった

体の空間的な上下左右の歪を整える鍼

主に後谿・太衝・肝兪を使って効果を上げている

SDについては、呼気を司る「肺」の募穴「肺兪」の左右整えの灸が奏功する

この疾患の鍼灸の有効性についてもEBMが得られるように症例を集積し

学会で発表したいと考えている