アラン幸福論その3

人がいらだったり、不機嫌だったりするのは

しばしばあまりに長く立ち通しだったせいである

そんなときは、その人の不機嫌に対してあれこれ理屈をこねるのでなく

椅子をそっと差し出してやるがいい ≪アラン幸福論より≫

自分の情念にとらわれて心身が硬直してしまうことを

彼は「不幸」とみなした

そして、こうした心のこわばりを解きほぐす

「身体的な運動」が実は思わぬ処方箋になることを考えた

アランは「心の領域の病気にも、また肉体の病気の初期症状にも

同じく、リラックスさせることと体操が必要だ」と言っている

ここで言う「体操」とはラジオ体操のような運動というよりも

たとえばちょっとした「しぐさ」であったり、「微笑み」であったり

内臓の呼吸としての「あくび」であったりすると説いている

以下続く