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頭痛研修会に参加

 
 
昨日は、名古屋平成医療看護専門学校で開催された
 
愛知県鍼灸師会が主催する「頭痛研修会」に参加しました。
 
 
「医療連携の知識と、頭痛の鍼治療」をメインテーマにした研修会です。
 
 
愛知県鍼灸師会では、地域の総合病院の神経内科との医療連携をはかっています。
 
現代医学では、難治性の頭痛患者に鍼灸治療を併用することで、
 
頭痛に悩む患者さんを一人でも多く助けることが目標です。
 
 
今回の研修会は、頭痛の医療連携に取り組む際の知識・技能・態度を学びました。
 
 
講師の、埼玉大学の菊池先生のお話で印象的だったのが、
 
「頭痛に悩む患者さんは、学校や仕事が頭痛により妨げられているため、社会的に孤立してしまう。」
 
「医療連携をはかり、医師の診断書があるだけでも、会社を休みやすくなったり、体調の悪いときの救いになる。」
 
慢性頭痛(慢性疼痛)患者の辛さはなかなか周囲には理解してもらえない現状があります。
 
 
慢性疼痛患者の心理社会的背景を理解した上で、患者の辛さによりそった診療が大切ですね。
 
 

 

日本人は座りすぎ!? その2

長時間の座位(8~11時間以上)は、心血管疾患、がん、糖尿病などによる
 
死亡リスクを14~40%高めることが分かっています。
Scand J Work Environ Health 2015;41(6):519-528
 
 

 
 
 
https://www.businessinsider.jp/post-106010より引用
 
 
座位(デスクワーク、テレビを見るなど)しているときは、立っているときに比べて
 
筋肉の活動がほとんどありません。
 
そのため、本来ポンプの機能を果たしている下肢の筋肉(第2の心臓とも呼ばれる)が働かないために
 
ドロドロ血液になり、血栓ができやすくなります。
 
また、酸素の運搬能力も低下するため、糖や脂質の代謝酵素の働きも落ち、
 
糖尿病や肥満のリスクが高まるそうです。
 
 
対策方法は・・・?
 
① 30分から1時間に一度はトイレ休憩、飲み物や資料を取りに行くなどのブレイクタイムを取る。 
 
② ブレイクタイムの目安は、30分に1度の場合は3分間、1時間に1度の場合は5分間。 
 
③ なかなかブレイクタイムを取れないときは、座ったままかかとを上げ下げする、
 
などです。
 
 

 

現代人は座りすぎ!?

長時間労働や、残業などが問題となっていますが・・・
 
 
皆さんは、1日のうち座っている総時間数はどれぐらいですか?
 
 
世界20カ国の成人の座位時間の調査では、
 
日本人の平均座位時間数は、7時間/日であり、
 
日本は世界一座る時間が長いことが分かっています。
 

https://www.businessinsider.jp/post-106010より転用
 
 
短いと思うか、長いと思うか、はその人の職種やライフスタイルによるでしょう。
 
また、定年退職後は相対的に座位時間が多くなる傾向にあるようです。
 
 
では、座位が長いとなにが問題なのでしょうか・・・?
 
 
 

 

ぎっくり腰に注意!

新しくなった新名神の鈴鹿PAにて
 
 
秋雨前線の影響で、名古屋でも非常に強い雨が降りました。
 
台風や、大雨の影響で被害が出ている地域の方、本当に大変な状況だと思います。
 
被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
 
 
台風の影響により、暖かく湿った空気が流れ込みジメジメした気候でしたが、
 
今朝は急激に冷え込み、安定しない天気が続いています。
 
 
東洋医学的には、寒湿邪(冷えと湿気を含んだ邪気)が
 
経脈、経筋に滞ると、関節痛、神経痛、ぎっくり腰などを引き起こします。
 
これを痺証(ひしょう)といって、季節の変わり目には多い病態です。
 
 
ここ数日、当院でもぎっくり腰の患者さんが非常に増えています。
 
痺証による腰痛には、お灸がよく効く印象です。
 
 
寒湿邪は、夜間〜朝方に体に侵入しやすいため、夜中の寝冷えには注意しましょう。
 
また、冷たい飲みもの食べ物は控えめにして、ゆっくりお風呂であたたまるといいでしょう。
 
 

藤田先生、院長 Happy Birthday!!

10月24日は藤田先生、10月3日は院長先生のお誕生日でした

 

 
 
 
 
今回は、天白区原にある、「ラ ファブリック デュ スリール」さんの
https://tabelog.com/aichi/A2301/A230111/23054919/
 
シャインマスカット入りのチョコレートケーキでお祝い

 
チョコレートの甘さと、マスカットの爽やかさが絶妙でした!!
 

 
 
 
藤田先生は、鍼のセンス抜群で、患者さんの診立てなどいつも勉強させてもらってます。
 
子供や家族への対応はとても優しく丁寧で、安心感があります。
 
いつも密かにテクニックを盗ませてもらってます(笑)
 
今後共よろしくおねがいします!!
 
 
院長、藤田先生 おめでとうございます

「自分をわかってほしい」という気持ち

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO12058110U7A120C1000000/より引用
 
 
積極的傾聴には、
 
1.繰り返し(あいての言葉を繰り返す)
 
2.促し(話がひろがるような言葉かけ)
 
3.要約(相手の話を自分なりの解釈をふまえてまとめる)
 
この3つが重要です。
 
 
この中で最も難しくて、最も重要なのは「繰り返し」だと僕は感じています。
 
 
相手からの言葉(メッセージ)を、相手へ返してあげることで、
 
「この人は、自分を分かってくれている。」と感じます。
 
 
相手をすべて理解することは出来なくても、
 
相手が「自分を理解してくれいている人」と思ってもらうことは出来ます。(上図)
 
 
そのためには、ネガティブな言葉をしっかりと返してあげることです。
 
 
辛い、不安、苦しい、怖い、寂しい…
 
 
苦しんでいる人の言葉には、必ずネガティブな感情があります。
 
それをキャッチして、言葉にして、相手へ返すのです。
 
 
彼氏に相手にされなくて、「もう嫌いになった。」と言った彼女は
 
相手にされなくて寂しい気持ちを、「わかってほしい」のです。
 
「僕のこと嫌いになったの?」と言えば、きっと彼女はネガティブな感情を話すでしょう。
 
「そうだったんだ、寂しい気持ちだったんだね。」
 
と返してあげたら・・・なんだかうまくいきそうな気がしませんか?笑
 
 
 
医療の現場では、そう簡単にはいきませんが、
 
原理は同じです。
 
これは「援助的コミュニケーション」といって、
 
患者中心の医療やナラティブメディスンには欠かせないスキルです。
 
 
 
 

聴き上手になるには!?

 
前々回のおさらいです。
https://ameblo.jp/n-harikyu/entry-12536272682.html
 
 
 
コミュニケーションには、
 
① 相手が思っていること
 
② 相手が話すこと
 
③ 自分が聞いたこと
 
④ 自分が理解したこと
 
の4つの段階を踏んで行われます。
 
それぞれの段階では歪(ギャップ)が生まれるので、
 
「本当に相手が伝えたいこと」は相手にしか分からないというお話でした。
 
 
彼氏にかまってほしくて、そっけない態度で、
 
「もうあなたのことは嫌いになった。」と言う彼女みたいなものでしょうか(笑)
 
そんなわかりやすければ簡単ですが、実際のコミュニケーションではそうは行きません。
 
では、どうしたらギャップが少ない、いいコミュニケーションができるでしょうか。
 
 
このギャップを埋めるには「積極的に相手の話を聴く、あるいは引き出す能力」が必要です。(積極的傾聴といいます)
 
積極的傾聴には、
 
1.繰り返し(あいての言葉を繰り返す)
 
2.促し(話がひろがるような言葉かけ)
 
3.要約(相手の話を自分なりの解釈をふまえてまとめる)
 
の3つの要素が大切です。
 
 
彼女に「あなたのことは嫌いになった。」と言われたら、あなたならなんて返しますか?笑
 
 
つづく・・・
 

 

心がジーンとなるお言葉

 
僕の密かに尊敬している、鍼灸師の矢野忠先生のお言葉を紹介します。
 
 
「治療」という言葉には、
 
もうひとつ「治癒」という癒やしの側面があります。
 
 
癒やすという漢字は、
 
「愉」のりっしんべんを下に移動させて、それにやまいだれをつけた文字です。
 
癒やすとは「愉快な楽しい状態になるように」という意味があります。
 
 
つまり、僕たちは東洋医学の知識と、鍼灸という手段を使って
 
「心が串刺しになった」患者さんのトゲを一本ずつ抜いてあげて、
 
ものごとが楽しめる、愉快な心の状態してあげられるよう「治癒」しているのです。
 
 
 
 
 
ハリトヒトより・・・

 
著名な鍼灸師の先生方へのインタビュー内容がまとめられています。
 
とても読みやすいので、一般の方でも楽しめます。

コミュニケーションのギャップ??

 
 
医療現場でのコミュニケーションは、いくつかの段階を経て行われます。
 
その過程には、いくつかの“コミュニケーションのギャップ”があると言われています。
 
 
① 相手が言いたいことや、感じていること
 
② 相手が実際に言うこと
 
③ 自分が聞いたこと
 
④ 自分が理解したこと
 
 
昨日の僕と患者さんのやりとりで考えてみると・・・
 
「いつまで治療をつづけたらいいんでしょう?」
 
という言葉には、
 
「私はいつになったらよくなるんだろう」
 
「値段が気になるので、回数を減らそうかな」
 
「私のゴールってなんだろう?」
 
「最近調子がいいから、一旦終わろうかな」
 
いろいろな解釈ができると思います。
 
 
昨日の僕と患者さんの会話には、①→②、③→④に
 
コミュニケーションのギャップが生じている可能性があります。
 
つまり、
 
 
「いつまで治療を続ければいいですか?」という問いを
 
「いつになったらよくなるの?」と僕が解釈したことが、
 
本当に正しかったかは、患者さんにしかわからないのです。
 
 
僕たち医療者は、この歪み(ギャップ)を極力少なくする努力が必要です。
 
 
では、どのように??
 
 
つづく・・・

ナラティブとは・・・?

 
ナラティブとは・・・
 
ひとことで、「物語」のことです
 
 
患者さんの病(病気)には、それぞれの患者さんで異なった“物語”があります。
 
その物語を医師(医療者)が認識し、吸収し、それに心動かされて行動する医療のことを
 
ナラティブメディスンといいます。
 
 
患者が、自身の経験をどのように意味づけているのか、
 
自分の体験をどのような言葉で語るのか、に注目することが重要だと言われています。
 
 
今日、僕が実際に遭遇した場面です。
 
 
患者「先生、私っていつまで鍼治療を続けたらいんでしょうか。」
 
私「あなたの症状は、鍼治療をやめてしまうと悪くなる可能性があります。
 
これ以上悪くさせないためにも、できれば週に一回の治療を続けましょう。」
 
患者「・・・わかりました、そうします。」
 
 
この後、この場面でとっさに出た自分の発言にとても後悔しました。
 
僕は、この患者さんの「いつまで続ければいいのか?」という問いを
 
「いつになったらよくなるの?」という言葉で解釈しました。
 
その言葉の解釈に対して、「鍼治療は予防の目的があるので、症状がこれ以上辛くならないように定期的に続けましょう」
 
という意味を持って患者に説明しました。
 
でも、実際に自分の口から出た言葉とは、ずいぶんニュアンスが違うように思います。
 
 
では、なぜこのようなことが起こるのでしょう・・・???
 
 
つづく・・・