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鍼灸院と病院・診療所の連携について

埼玉医科大学の調査によると、ランダムに4つの都道府県の医師に
 
「鍼灸を患者にすすめたいか?」という質問をしたところ
 
約26〜45%の医師が「鍼灸を勧めたい」と答えました。
 
その中で、実際に「鍼灸治療院と連携がある」と答えたのは約7~13%程度でした。
 
 
「実際に紹介したいけど、繋がりがない。」
 
「鍼灸はなんとなくいいと思ってるけど、どこに紹介すればいいのか・・・」
 
このように考えている開業医の先生や、大学病院の先生は意外と少なくないのだと思います。
 
 
慢性疼痛、筋骨格系・内臓・自律神経系の機能障害などは、西洋医学では対応が難しく、
 
治療に苦渋するケースが少なくないです。
 
 
医師に対して、鍼灸治療の良さをアピールしていくかが課題です。
 
当院も、近隣の診療所と紹介状のやり取りをしたり、大学病院との繋がりができたりと、
 
徐々にですが、“連携のかたち”ができつつあるように感じます。

医療連携は大切!

 

 
今日は、脳神経外科との医療連携により、
 
適切な治療を受けることが出来た症例をご紹介します。
 
 
82歳 女性
 
主訴 腰〜殿部の痛み、両側の足趾の異常感覚
 
8月頃に腰痛の為、近所の整骨院でマッサージを受けた後から、腰痛が悪化。
 
「マッサージはとても痛かったけど我慢しました。」とのこと。
 
以前、圧迫骨折の既往があり入院歴あり。
 
随伴症状として、排便したいが少しずつしか出ない。
 
尿が出づらいなどの症状がありました。
 
 
身体所見・神経学的所見(専門的用語です)
 
明らかな筋萎縮、筋力低下はなし。
 
右足クローヌス陽性、アキレス腱反射減弱、ロンベルグ徴候陽性
 
脊椎叩打痛なし
 
 
これらの所見から、この患者さんは脊髄になんらかの問題があると考えられます。
 
「腰痛+便や尿が出にくい」という症状は“膀胱直腸障害”といって
 
膀胱や直腸につながる重要な神経が障害されている可能性があるため
 
鍼灸院では不適応(レッドフラッグ)となります。
 
 
迅速に、脳神経外科へ紹介状をお書きし、受診してもらいました。
 
結果は、予想通り「脊柱管狭窄、馬尾障害による膀胱直腸障害」の診断。
 
(※腰の脊髄が圧迫され、排尿や排便に関わる神経が障害されているという診断です。)
 
患者様は、すみやかに大学病院へ紹介され手術予定となりました。
 
 
鍼灸院でよく遭遇する「腰痛」や「しびれ」の中には、
 
重要な疾患が隠れている場合があります。
 
 
私達の治療院では、このような症例の見逃しがないようトレーニングし、
 
適切な医療機関への紹介を心がけていますので、患者様には安心して受診して頂けます。
 
 
ご高齢者の腰痛は、注意深い観察が必要ですね。
 
改めて医療連携の重要性を感じた症例でした。

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