舌痛

60代♀

主訴:数年前から舌先がピリピリし口が乾く、動悸イライラ

メイラックス0.5㎎、抑肝散を内服するも変化なし

一日中舌先のピリピリした痛み、やる気が出ない

1時間の問診と体表観察で、弁証は肝鬱化火

左後谿に1寸1番で10分置鍼(切皮程度の刺入)

2日後に第2診、翌日から主訴消失、気分も明るくなる

脈は沈虚なので抑肝散は強すぎるのでは?

お薬の内服もいらなくなるでしよう

急性腰痛の養生法

急性の腰痛はこの季節に多い疾患の一つ

多くは風寒邪の影響を受けて発症するが

発症後2~3日はカイロや温泉等で温めると、悪化するので注意が必要だ

今日も坐骨神経痛が発症して温泉に3日続けて入り悪化した症例や

ぎっくり腰で自宅で入浴し、さらにカイロを貼ってて悪化した症例

に遭遇した。初期は関節や筋肉に炎症が起き、熱による痛みが主体なので

冷湿布で冷やして安静が必要であるが、

安静にできない場合は自宅ですることは冷湿布で冷やすことだ

多くの場合温めてはいけない

動けない程の腰痛であれば、要請があれば往療に伺うことも可能なので

無理に来院されるよりも冷やして安静が一番

介護予防運動

この10年間で要支援、要介護を含む

要介護認定者数は218万人から455万人に

倍増している

寝たきりの原因は

①脳血管障害(脳卒中など)25%

②高齢による衰弱 17%

③骨折・骨折 12%

④認知症 11%

⑤関節疾患 11%

⑥パーキンソン病 6%

⑦その他 17%

所謂”老年症候群”としての寝たきりを予防することで

生活の質を高め、医療費の抑制ができるのだ

介護予防運動指導員という資格を有する我々ができることは

転倒予防、廃用性症候群からの運動機能の向上などにより

要介護にならないようにする運動訓練を指導することで

外来患者さんに適切なアドバイスをしつつ

往療患者さんにはさらに積極的な関与をしている

入居施設内での運動訓練をすることで

施設から自宅に戻ることができた症例もある

病気の予防とともに今後は要介護にならないために

介護予防運動への取り組みも重要になってくる

陰陽平衡の法則による厳冬

今年の冬は全国的に寒さが厳しい

今年の夏は猛暑であった

猛暑=陽が極まると

陰陽の平衡を保つために

冬の厳しい寒さ=陰は極まる

陰陽平衡の法則から引用すると

今年の冬の寒さは自然界の陰陽のバランスを保つための

自然の摂理と東洋医学は教えている

寒さ=寒邪による影響は体に現われ

ノロウイルスや、インフルエンザの流行に繋がる

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内痔核に刺絡

80代♀

内痔核が腫れて肛門の痛みで排便できないという

体表観察で百会の熱(++)

百会の刺絡をして数時間後には内痔核の腫れが引き

痛みなく排便できたと喜びのお電話をいただいた

百会と肛門は督脈という経絡で繋がり

痔疾患にとても効果的、刺絡による放血によって

内痔核の鬱血を速やかに改善することができる

慢性副鼻腔炎

1年前からの慢性副鼻腔炎

抗生物質が効かず、頭痛のため毎日鎮痛剤を内服

上顎洞、篩骨洞に膿が溜まって頭痛となる

右合谷瀉法、しん会から刺絡

直後より頭痛から解放された

このような抗生物質に抵抗する慢性副鼻腔炎に

中医学によるアプローチは有効であることを多く経験している

但ししばらく週に1~2回の通院が必要

鍼灸学校と人間教育

鍼灸の専門学校は数多いが

コミュニケーション能力を

教育している学校はまだ少ない

社会経験のない若い学生だ

人とのコミュニケーション能力を教育することは

必須ではないかと感じる

治療家である前に、社会常識をもち、正しい言葉づかいができる

教養のある人間であってほしい

院内教育のありかたも考える必要があるのかもしれない

半月板損傷

60代 ♀

3ヶ月前から膝関節痛発症、痛みと腫れでで歩行が不自由、

MRIで半月板損傷の診断内視鏡によるOpeの予定となった

しかし、鍼治療を週に2回、3カ月が経過した

膝の水(関節水症)が抜け、腫れが引いて

関節可動域が日ごとに改善し、ついに手術回避となった

半月板の損傷の程度や生活の状態にもよるが

仕事やスポーツで膝関節に大きな負荷をかけることがないケースでは

鍼灸治療で治癒、緩解した症例は数多くある

http:www.n-acp.com

しもやけには刺絡

今年の冬の訪れは早く北日本では大雪

東海地方でも低温傾向は暫く続くことが予測されている

こういう季節には”しもやけ”の症例が多くなる

足のしもやけに刺絡(指先から血を抜く治療9

があらゆる治療の中で最もよく効く

鬱血しているので、むずがゆく、入浴で更に赤くなり腫れてくるが

刺絡をすると治療中から症状が緩和し始め

一回で治癒することが殆ど

但し、しもやけになる病因病理を弁別したうえでの本治法は当然必要

気一元

東洋医学は『気一元』の考え方を基に

陰陽の歪やアンバランスを元に戻す医学である

『気一元』とは森羅万象あらゆるものは気というエネルギーから

成り立っているという東洋哲学の原点の考え方

病はその『気』の過不足や停滞、乱れによって引き起こされる

更に『気一元』の世界で完全な調和を保とうとする『陰陽』が

乱れるときに健康体は病に傾き始めるのである

気を動かし、陰陽の調和ができれば一本の鍼で病は癒えていく

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