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気虚に対する食材

気虚証に対する補気の食材

気虚の症状:「元気不足」臓器の機能が衰退することで現れる症状

      顔面蒼白・精神不振・無気力・眩暈・自汗・ふらつき・動悸

治側:益気補虚

代表的な食材の例:五臓に対応した分類

脾胃:キャベツ・ブロッコリー・里芋・インゲン豆・牛肉・羊肉・鶏肉・しらうお

   太刀魚・鯖・鯛

脾胃大腸:カリフラワー・トウモロコシ・豆腐

胃腎:ササゲ・

肝胃:香茹・エノキ

肝腎胃:さくらんぼ

胃大腸・南瓜・馬鈴薯

肝脾:甘藷・あなご

胃腎大腸・トウモロコシ

脾肺:落花生

脾腎:栗・羊肉

肺胃脾:豆乳

脾胃大腸:豆腐

胃脾腎・粳米・栗米・豚肉

脾胃肺:糯米・飴糖

脾胃膀胱:大麦

脾胃肝・黒砂糖

肺脾大腸:蜂蜜

心肺:牛乳

脾肺:どじょう

肝脾腎:うなぎ

中医薬膳セミナー

昨日は(一社)愛知県鍼灸専門師会主催のセミナーだった

中医薬膳セミナー第1回「体質対応・弁証中医薬膳の話」

講師の西川 修先生は北京中医薬大学卒業の正真正銘の中医師

薬膳セミナー講師としてTV出演、講演、新聞雑誌の執筆等

大変多忙かつ有名な先生

日本で広く言われている所謂”薬膳”は殆どデタラメで

”薬膳”とは正式には中医栄養学に基づいて作られた食べ物をいう

個々の患者さんの体質に合った食材と調理法があるので

弁証論治をして証を立てたうえで処方すること

これが本物の薬膳料理という

大阪出身の先生らしく難解な用語を解りやすくユーモアを交えて

時間オーバーのエキサイティングな講義だった

第2回目を1月にお願いしているので楽しみだ

まごにわやさしい食事の教え

懇意にしているクリニックの医師が

患者さんにお渡ししている食事の教え

①ま→まめ=豆類・豆腐・味噌・納豆・・タンパク質とマグネシウムが豊富

②ご→ごま=ごま・ナッツ類・・老化の原因となる活性酸素を防ぐ抗酸化栄養素

③に→にく=赤みの肉・・筋肉の維持に有効、少量でもよい肉を

④わ→わかめ=わかめ、昆布などの海藻類・・カルシウムなどのミネラルが豊富

⑤や→やさい=野菜・・ベーターカロチンやビタミンC、食物繊維

⑥さ→さかな=魚類(特に青魚や鮭)・・不飽和脂肪酸のオメガ3が豊富なタンパク質

⑦し→しいたけ=きのこ類・・ビタミンDが豊富

⑧い→いも=じゃがいも・さつまいも・・腸内環境を整える食物繊維が豊富

⑨卵→1日1個~2個の卵は高齢者に必要・血中アルブミン濃度を4.0g/dlに保つ

⑩乳製品→女性は特に50代から骨粗鬆症に注意・カルシウム補充のため有効

3台栄養素のたんぱく質・脂肪・炭水化物で15%・25%・60%という比率が理想

複合炭水化物であるご飯を食べ、今摂っている食塩を半分にすれば

10年健康寿命が延びるといわれています

不健康寿命ではなく、食生活を変えて積極的に健康寿命を目指しましょう!

過敏性腸症候群の食事

過敏性腸症候群(IBS)

患者は若年者から高齢者まで様々

便秘や下痢を繰り返す

素体としては脾虚(胃腸の虚弱)

肝鬱(ストレスのよる)が影響すると

肝脾不和となって慢性化する

西洋医学は下剤や、下痢止めを使うが対症療法なので解決できない

来院時にはほとんど薬を内服しているので

まず内服はすぐ止めずに平行して鍼灸治療をする

安定してきたら徐々に薬への依存を減らしていく

最近は毎日の食生活を把握するために1週間の食事を書いてきてもらうと

多くの方は食事の乱れがある

一日三食べない、栄養の偏り、野菜不足、油脂類の摂りすぎ等

規則正しく、バランスのとれた食事があって初めて治療が生きてくる

缶コーヒーの飲みすぎのリスク

飲食に関わる問診をしていると

時に缶コーヒーを一日5~6本、多い人では10本飲んでいるという

驚くべき事実に遭遇することがある

本人はいたって平気で「ダメなんですか?」という

カフェインの過剰摂取の問題は以前も解説したし

微糖であっても糖分も過剰摂取となる

缶コーヒーを水分の代わりと思っている人もいる

中医学的には多くの人で瘀血が認められる

酷いと紫舌に瘀班(舌の中での出血の痕)が顕著で

舌裏は舌下静脈が怒張して血管の色はどす黒い

このままほっておくと、循環系の疾患のリスクが高いことをお伝えすると

多くの方は缶コーヒーを減らすことになる

周囲でそんな人はいませんか?

ビタミン・ミネラルが不足する原因

今迄連続してビタミン、ミネラルについて解説してきたので

まとめをすると

≪ビタミン・ミネラルが不足する原因≫

①糖質の過剰摂取

②たんぱ質不足(菜食主義者を含む)

③野菜不足

偏りがある人は1週間分の摂取した詳しい献立を記録し

専門家に診てもらうことをお勧めします

※ヒトの身体は食事からできている

※「食事」という字を分解すると”人”を”良”くする”事”

ミネラルについて(カリウム)

カリウムの働き

カリウムは成人の体内に約200g含まれている

大部分は細胞内に存在し、細胞外液に多いナトリウムと相互に作用しながら

細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりするのに重要な役割を果たしている

腎臓での再吸収の調節によって体内のカリウム量は維持されている

≪カリウムが不足すると≫

カリウムは動物性食品や植物性食品に豊富に含まれているので

通常の食生活をしていればほとんど欠乏症はみられないが

激しい嘔吐や下痢をした場合や利尿降圧剤の長期使用などでは

カリウムの排泄量が増し欠乏することがあり

主な症状は、筋力低下、食欲不振、骨格筋の麻痺等です

≪カリウムを多く含む食品≫

コンブやヒジキなどの海藻、サトイモやサツマイモなどのいも類

大豆やインゲン豆などの豆類など、野菜や果物に多く含まれている

果物の中で特に多いのが、柿やすいか、メロンなど

カリウムは水溶性で、煮たりゆでたりすると水に溶け出すので

生野菜サラダで摂ったり、生の果物でとったりすれば

効率よく摂取することができることを覚えていてください

ミネラルについて(亜鉛)

亜鉛の働き

亜鉛は成人の体内に僅か2g存在する

成人ではそのほとんどは筋肉と骨中に含まれまるが

皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在し

たんぱく質やDNAの合成に必要なので

胎児や乳児の発育や生命維持に欠かせないミネラルといえる

また、インスリンの合成や免疫反応にも関与している

≪亜鉛が不足すると≫

成長障害、貧血、食欲不振、皮膚炎、味覚異常

性腺発育障害、脱毛、免疫力低下などのさまざまな症状が現れる

≪亜鉛の多い食品≫

抹茶、緑茶煎茶、玄米茶、ココア、牡蠣、数の子、煮干、あまのり

てんぐさ寒天、きな粉、カシューナッツ、いりアーモンド、いりゴマ等

一方、広く用いられている食品添加物の中には

亜鉛の吸収を阻害したり尿中排泄を増加させる物質が多く含まれている

低亜鉛血症は、全身疾患性や薬剤性の味覚障害例でも高頻度に見られ

亜鉛欠乏が多くの味覚障害に関与していると考えられている

従って、亜鉛欠乏を背景にもつ味覚障害例では亜鉛剤の服用が必要となる

コンビニ食等への偏った食生活には要注意ともいえる

ミネラルについて(鉄)

鉄は吸収率の低いミネラルである

食品中の鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があり

ヘム鉄の方が吸収率は高くなり

肉や赤身の魚、レバーに多く含まれている

非ヘム鉄は魚介類、卵、大豆製品、緑黄色野菜に含まれている

鉄はビタミンCといっしょに摂取すると吸収率が高くなることは知っておくべきだ

貧血予防のために鉄さえ補えばいいというわけではなく

ヘモグロビンは鉄(ヘム)とタンパク質(グロビン)が結合してできているため

タンパク質も摂取する必要がある

さらに食事において貧血予防・改善として大切なことは

鉄が豊富に含まれている赤身の肉(ももやヒレ)や魚、貝類を

新鮮な野菜といっしょに食べるということです

新鮮な野菜にはビタミンCが多く含まれているから

ミネラルについて(マンガン)

マンガン(Mg)

マンガンは体内の様々な酵素の補因子として

糖質や脂質の代謝の促進や骨格形成・性機能の維持にも大きく関わる事から

別名『代謝のミネラル』とも呼ばれている

またマンガンは酵素の活性化を促すため

不足するとエネルギー代謝が正しく行われず

骨や性機能の異常や糖尿病を引き起こす事もある

≪多く含む食品≫

豆類、種実類、大豆製品、小麦胚芽、玄米、オートミール、白米など