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アラン幸福論その3

人がいらだったり、不機嫌だったりするのは

しばしばあまりに長く立ち通しだったせいである

そんなときは、その人の不機嫌に対してあれこれ理屈をこねるのでなく

椅子をそっと差し出してやるがいい ≪アラン幸福論より≫

自分の情念にとらわれて心身が硬直してしまうことを

彼は「不幸」とみなした

そして、こうした心のこわばりを解きほぐす

「身体的な運動」が実は思わぬ処方箋になることを考えた

アランは「心の領域の病気にも、また肉体の病気の初期症状にも

同じく、リラックスさせることと体操が必要だ」と言っている

ここで言う「体操」とはラジオ体操のような運動というよりも

たとえばちょっとした「しぐさ」であったり、「微笑み」であったり

内臓の呼吸としての「あくび」であったりすると説いている

以下続く

アラン幸福論その2

”気分に任せて生きている人は皆、悲しみにとらわれる

否、それだけではすまない。やがていらだち怒りだす”

『アラン幸福論より』

自分を不幸だと思う時、私たちは友人が悪い、家族が悪い、先祖が悪い

社会が悪い、世間が悪い、あの人が悪い、あの国が悪い・・・と考えてしまいがち

自分の不幸を、他のものや、人のせいにするわけである

よく言えばこうした”反骨精神”はさまざまな社会運動を生んでいく力にもなるが

たいがいは、責任転嫁になってしまう

一方で私たちは、本当は自分自身が自分の不幸の原因であることに

実はどこかで多少なりとも気付いるが、それを認めようとはしない

気分を野放しにしておくと、どんどん不幸の方に吸い寄せられていってしまう

アランはこれこそが諸悪の根源だととらえ

「人間にとって最大の敵は自分自身である」と喝破している

明日に続く

アラン幸福論

今夜の院内勉強会は

哲学者アランの『幸福論』の勉強

NHKのEテレ(教育TV)で放映中の

100分de名著で放映された

フランスの哲学者アランの『幸福論』の

放映内容がネットで取り込めたので皆で視聴した

”幸せ”だから笑うのではない

”笑う”から幸せなのだ

よい天気をつくり出すのも

悪い天気をつくり出すのも

私自身なのだ

悲観主義は感情で

楽観主義は意志の力による

アランは生涯で5,000を超えるこれらの

「プロポ」という幸福になるための格言を執筆し

今でも我々のココロに響く言葉で語りかけています

このブログでも更にご紹介してきたいと思います

病を治すためには

よく「ここのベッドに寝るだけで身体がラクになる」

と言われることがある

患者さんたちはこの治療院に入った瞬間にすでに

治療が始まっている

この治療院の雰囲気、スタッフ、担当鍼灸師、受付、治療、説明、養生のアドバイス

全てがその患者さんのツボに入った時にそのような感覚になるものであろう

治療に対する反応も当然良くなり、病も早く治っていく

「ここに来れば何でも相談できるので安心」とおっしゃる患者さんは

大抵はプラス思考で人生に前向き

ストレスやトラブルもうまく受け流すことができる

心コロコロ

「心コロコロ」とは師匠の藤本蓮風先生の教え

ヒトは考える葦というが

子供も大人もココロにとってマイナス因子の思考を続けることが病の原因になる

しなやかな竹のように揺れても折れずに元に戻ろうとすることができなくなる

じゃあどうすればよいのか

赤ちゃんは今泣いたと思えばすぐ笑う、お腹がすけば泣く、調子が悪ければ泣く

しかし、心が満たされていればすぐにニコニコ笑顔になれる

赤ちゃんは一つのことにいつまでもこだわらない

ゆえに心はコロコロ転がっている

悩みや考え事をするときはだれでもあるが

解決できない問題にこだわり過ぎたり、結論がでないと悩み、苦しみ、もがく

思考が固まらないようにするには

赤ちゃんのようにスイッチのオン・オフを素早くすることなのだ

心コロコロ転がす事ができれば悩みは忘れることができるはずである

信仰するということ

アラユル宗教・宗派において

熱心に信仰することは

病気になった時に強い味方になる

病気と対峙し

自分と対峙し

考え、思いをめぐらし

信仰する神・仏に教えを請う

気持ちが前向きでプラス思考になることで

生気が増し邪気を払うことができる

治療家と患者さんの信頼関係も築きやすい

アラユル病を治す力に信頼関係は最も重要

慢性の疾患ではときに鍼治療の効果を倍増させる

治療家の真摯な姿勢に

患者さんのココロが解れる

これが自然治癒力をひきだすのである

気づきの医療

気づきの医療

60代♂

仕事柄年中休みがない

疲弊してストレスフルの状態から抜け出せない

治療を始めて数回

鍼治療と悩みの”傾聴”によって体調は良くなってきた

先日、初めて日曜日の礼拝を休んだことによって

周囲が牧師さんといえども人の子なんだと気づいた

神ではないのである

本人も思い切って休むことで”こころ”が休まることに気づいた

普通なら精神科に行って抗鬱剤の治療だ

縁があって鍼治療でケアする道を選ばれた

何故体調が悪いのかを、我々が説明するより

”自分で気づく”ことがはるかに

”ストレスフル”から抜け出すきっかけになるのである

こころ

最近診ている患者さんには精神科の疾患がとても多い

30才から70才まで、男女を問わず最近は特に増えている

うつ病、パニック障害、不眠症、統合失調症etc

師匠の藤本蓮風先生は

こころを入れる器の身体を治せば,こころにゆとりを与えて良い結果を生む

とおっしゃっている

事実こころを病むと多くの不定愁訴を訴えることが多いのだが

来院された時にはすでに少なからず抗鬱剤や催眠鎮静剤、精神安定剤などの

薬物の投与を受けている方がほとんどだ

まず、不眠を訴える方には、安定剤や、催眠導入剤を徐々に減量して

鍼灸治療によって自然な眠りを得られるようになると、朝の目覚めが良くなり

眠りが深くなったり、眠りに入りやすくなる、

ここからようやく、こころの治療が始められるのである

今まで人の目を見て会話ができなかった人が、目に力が宿ってくる

治療院の玄関に入った瞬間の表情の変化だけでも良くなってゆくのが判断できる

一つのことにとらわれすぎず、気持ちの切り替えができる人は

精神化の疾患にはかからない

しかし、現代社会の縮図がこの疾患に表れている

ひとつひとつ、ほころんだ糸を解く作業が必要である

23種類の薬物を投与されているうつ病の患者さんが実際におられる

数回の鍼治療で眠れるようになった、これから薬を減らしてもらえるのか

医師の良心が見えてくる