こころ

最近診ている患者さんには精神科の疾患がとても多い

30才から70才まで、男女を問わず最近は特に増えている

うつ病、パニック障害、不眠症、統合失調症etc

師匠の藤本蓮風先生は

こころを入れる器の身体を治せば,こころにゆとりを与えて良い結果を生む

とおっしゃっている

事実こころを病むと多くの不定愁訴を訴えることが多いのだが

来院された時にはすでに少なからず抗鬱剤や催眠鎮静剤、精神安定剤などの

薬物の投与を受けている方がほとんどだ

まず、不眠を訴える方には、安定剤や、催眠導入剤を徐々に減量して

鍼灸治療によって自然な眠りを得られるようになると、朝の目覚めが良くなり

眠りが深くなったり、眠りに入りやすくなる、

ここからようやく、こころの治療が始められるのである

今まで人の目を見て会話ができなかった人が、目に力が宿ってくる

治療院の玄関に入った瞬間の表情の変化だけでも良くなってゆくのが判断できる

一つのことにとらわれすぎず、気持ちの切り替えができる人は

精神化の疾患にはかからない

しかし、現代社会の縮図がこの疾患に表れている

ひとつひとつ、ほころんだ糸を解く作業が必要である

23種類の薬物を投与されているうつ病の患者さんが実際におられる

数回の鍼治療で眠れるようになった、これから薬を減らしてもらえるのか

医師の良心が見えてくる