コレステロールについて

厚生労働省はコレステロールの摂取制限は

科学的な根拠がないとして基準値の上限を撤廃したことを

今日の中日新聞が取り上げていた

日本長寿医療研究所は数年前から

健康で長寿の人はコレステロール値が高いとの

研究報告を出しているのも関わらず

動脈硬化学会や厚労省が基準値を変えることがなかった

「コレステロールの多い食品を食べても血中のコレステロール濃度には

殆ど影響ない。基準値撤廃は折敷に失した」

という富山大学名誉教授の浜崎医師(日本脂質栄養学会理事)

こういった良識のある医師の意見は少数派?

この国には高血圧の基準値で右往左往したように

学会の意見が統一されないために

患者がないがしろにされ

無駄な薬が長期間投与されることは

誰が考えても好ましくないであろう

学生臨床見学

今年も鍼灸学校在学生の治療院見学が始まった

鍼灸学校で臨床を学ぶ機会はほとんどなく

治療院を学生に見学させてプロの臨床を見せる

という制度を20年間続けている

素晴らしい制度にもかかわらず

見学を希望する学生が少ないことには何時も憂慮している

今の学生は医療としての鍼灸を学ぶ志が低いと言わざるを得ない

とはいえ見学に来る学生はまだ”まとも”

真剣に治療を見学し、メモを取り、質問も多い

開業して信頼を得る為に何が必要かを学んで

医療としての鍼灸を学ぶ道標を見つけて欲しいと切に願う

保健指導会

明日は朝から愛知県鍼灸師会の保険指導会

県内会員から集まる鍼灸レセプトを適切な内容であるかを

保険指導員4名が目を通して

問題点があれば会員に直接連絡して指導する

全てのレセには「(一社)愛知県鍼灸師会審査済」

の捺印を押して各保険者に送付する

この捺印は保険者へのある程度の担保となり

返戻書類の少ないスムーズな保険運営が成り立っている

こういった地道なボランティアが会の運営を支えている

暑邪の対処法

梅雨明け以降連日真夏日が続いている

「夏に暑邪に傷られると内熱が盛んとなる」≪黄帝内経・素問≫

暑さの邪気を受けると

発熱・頭痛・だるさ・不眠・アトピーによる痒みの悪化を招く

内熱を籠らせやすい体質=発汗が少ない人が多い

食養生としては

唐辛子・カレー粉等の辛い香辛料は発汗を促す

軽い運動や家事労働では発汗しないので

運動は少し早目の散歩等で負荷をかけて

発汗を促すように

暑いからとエアコンの部屋にこもっていないで

熱中症の予防対策をしたうえで

この時期こそ軽い運動をしましょう

祝日の診療

開業以来祝日も診療しているので

平日の来院が困難な患者さんなど

今日も多くの患者さんが来院された

怒りもあり

憂欝もあり

笑いもあり

笑顔もあり

涙もあり

ここは人と人の心が触れ合う空間だ

お灸だけで逆子を治す

逆子(骨盤位)の治療は鍼とお灸が標準治療

妊娠32週の妊婦さん(消化器内科医師)

お灸だけの治療を希望

棒灸(温灸)を三陰交に翳すと右が感じない

左右同じ熱感を感じるまで温め

至陰(足の小趾の外側のツボ)に左右整えの施灸を7壮据えた

2回の施術で頭位が下がったのを触診で確認

翌日エコー検査で正常位に戻ったとの連絡を頂いた

お灸だけで早く治った初めての一症例

モートン病に百会(右)

モートン病とは

足の第3-4足趾間(第3趾と4趾の向かい合う側)のしびれ、

疼痛、灼熱痛などの多彩な神経症状が出現する疾患

以前もこのブログに書いたが

西予医学では難治性であるが

鍼治療が非常によく効く

50代女性

総合病院整形外科でモートン病の診断

ステロイドの内服薬と鎮痛剤の局注

接骨院に通院するも全く変化がなく当院に来院

右足部に触れると激痛、足関節の底屈、背屈、内反、外反が不可

夜間痛で数回目が覚め眠れない

弁証は右少陽胆経経気不利

取穴は百会(右)に3番鍼で10分間の置鍼

患部が熱(++)でicing10分

3回の治療でVAS10→1~2に軽減

関節可動域は正常

夜間痛消失

西洋医学モートン病=難治性の疾患

東洋医学モートン病=治しやすい疾患

天井穴の効能

天井穴は膀胱経の腰痛によく効く

妊娠中の腰痛患者さん

仙腸関節の痛みで寝返り困難

体表観察で右天井穴に熱感あり

舌診では右舌辺部は紅色を呈していた

ここまで約2~3分

早速3番鍼で10分置鍼

たったそれだけの処置で

寝返りの痛みが消失

ベッドサイドで再現できるので効果判定は簡単だ

脈診も舌診も良好で治療を終えた

天井穴が腰痛によく効くといっても

素早く詳細で正確なな体表観察の結果であって

日頃の鍛練が必要

リウマチの診断

リウマチの診断基準(財団法人日本リウマチ財団HPから)

http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm400/rm400_shindan.html

基準に当てはまらずにドクターショップをされるケースによく遭遇する

東洋医学の痹病の概念で診たて

慢性関節リウマチと認められる症例では

当院ではリウマチの専門医を紹介することにしている

免疫抑制剤(リウマトレックス)の登場によって

昔のように関節の変形が著しくADLが低下

最悪の場合寝たきりになる、といったことはなくなってきた

早期に投与すると関節の破壊の進行が止まり

鍼灸治療が介入することにより関節可動域が広がり

経過極めて良好な症例を沢山診ているおかげで

直感的にリウマチの診断ができるようになった

今日も原因不明でステロイド漬けのリウマチと思われる患者さんが

リウマチ専門を受診した結果、慢性関節リウマチと診断された

診たてた医師曰く高齢者ではリウマトイド因子が異常値にならない場合があると

病気を診るのではなく人を診ることが医療の原点

OnとOffの切り替え方

いつもフルスロットルでオーバーヒート状態の人に

スロットルOffの時間を創りましょうとアドバイスをする

OnとOffは仕事中にもできる

ここぞという時に集中し

その時以外はリラックス

肩の力を抜くことを意識する

休日のOffの仕方

自分一人の趣味の時間をつくる

家族で過ごしてHappyならそれもよし

スポーツもよいが疲れてしまっては逆効果

身体を動かさずに考える仕事をするひとは

休日は体を動かすこと

身体を酷使する仕事をする人は

休日は体を休めること

日頃から頭だけはOnとOffの切り替えを

自在にできるように意識すること