荘子の斉物論

万物はすべて斉(ひと)しい

この道理を明らかにすることによってのみ

人間は知の呪縛から解放され

無限の自由を勝ち取ることができる

荘子の語る≪斉物論≫は

人間不在の矛盾に対する苦渋に満ちた省察と

犀利な認識論とによって

荘子哲学の基幹をなすものである

≪荘子・斉物論≫より抜粋

『荘子』は紀元前4世紀の思想家「荘周」の著作とされる書である

彼は『老子』とともに”荘老”と称され

儒家、墨家と鼎立(ていりつ)する道家の中心的思想家とされている

弱肉強食の乱世に生きて、人間存在の深淵を凝視した

この思想家のことばに魅了され語り継がれてきた

荘子の魅力について解釈を加えて伝えていきたい