投稿

日本東洋医学会会員に

日本東洋医学会の入会審査が通って

本日正会員登録の案内が届いた

日本の保険調剤漢方エキス剤の多くは病名処方だ

東洋医学の基本的な診察法(四診→望診・聞診・問診・切診)

を実施して診察している医師はまだ少数派であるが

この学会認定の専門医であれば漢方薬を希望される患者さんに

紹介できるので安心だ

学会のHPは素人でも解りやすくなっているので覗いてみてください

http://www.jsom.or.jp/

日本東洋医学会

(一般社団法人)日本東洋医学会は

設立して64年の伝統ある東洋医学専門の学会

正会員数8,570人

医師  7,314人

歯科医師  56人

薬剤師  791人

鍼灸師  385人

この度この学会に入会し正会員の申請をした

理事会での審査結果待ちである

学会会員に申し込んだ目的は

①湯液の勉強ができること

②東洋医学の専門医との交流が期待できる

③医師の為の鍼灸セミナー等で鍼灸師として研鑽できる

今年6月東京での学術総会が楽しみだ

冬の土用の入り

中国古典医学の原点である”陰陽五行説”では、

すべての事象を木・火・土・金・水の5つに分類する

春は「木気」夏は「火気」秋は「金気」冬は「水気」と割り当てる

しかし、これでは五行説の重要な構成要素の

「土気」がどこにも分類されないことになりそこで、

季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前18日間を

「土気」に分類し「土用」と呼ぶようになった

故に今日から土用の入りとなる

気温の急変に注意

一ヶ月前に夏日があったにもかかわらず

昨日から秋を飛び越して真冬のような寒さとなった

こういった気温の急変は身体も影響を受ける

下焦(下半身)が冷え相対的に

上焦(上半身)に気逆が起きやすくなる

眩暈、頭痛、顔のほてり、血圧上昇等々

下半身を温めることがポイント

失声症への治療

鍼治療の可能性をまた患者さんを通して教えられた

20代♀

失声症に百会に20分置鍼しはじめてから

言葉が連続して発生できるようになった

まだ途切れることはあるが

数回の治療で難治性の失声症が改善し始めた

治癒を目指して患者さんの希望の光も見えて

少数鍼の力を改めて感じている

処暑

二四節気の処暑とは

暑さが峠を越えて後退し始めるころ

台風の特異日ともされている

とはいえ名古屋では昨日から今朝まで異常な高温

今日は南からの湿った気流の影響で

昨日ほどの高温ではないが蒸し暑い一日だった

今年は暑邪の影響で、身体のだるさの訴えがとても多い

蓮風先生のブログにも書いてあったが

照海は有効な治療穴で多用している

陰液不足で内熱を生じた場合に確かに良く効く

第一印象

ヒトの脳は初対面での第一印象を0.5~2秒で判断するそうだ

初診患者さんを拝見するときに直感力が必要とされるが

患者さんも我々の第一印象を直感的に感じている

印象が良ければ、問診もスムーズにできるが

その逆も当然ありだ

丁寧に問診を進めていくなかで印象はお互い変化する

問診力は人間力だ

プロとしての成長にはそれなりの時間が必要

根気よく見守ることが要求される

宇宙鍼灸研究会

少し古いニュースソースではあるが

古典医学の鍼灸にとってセンセーショナル話題なのでご紹介する

明治国際医療大学 臨床鍼灸学教室 今井賢治教授が

「宇宙鍼灸研究会」を立ち上げ2010年6月24日付で

JAXA希望利用フォーラムに正式に研究会として登録された

【宇宙鍼灸科学研究会の目的】

伝統医療である鍼灸治療を応用することで

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の宇宙飛行士が遭遇する

医学的なリスクを軽減し、より安全で効率的な活動を支援したい

これまでの鍼灸の実験研究や臨床研究から

循環動態の改善や、疼痛の緩和、乗り物酔いの予防と軽減

内臓機能の調節、筋緊張の緩和、免疫能の改善

ストレスの軽減などに関する知見が積み重ねられてきた

これらの項目は、JAXA 宇宙医学生物学研究室が課題とする

「宇宙における生体変化」に一致する

さらに、東洋医学の『未病』へのアプローチは、

いわゆる予防医学的な視点として、宇宙飛行士が ISS 内で遭遇する

様々な身体的・精神的なトラブルに対して対処できる可能性もある

これらを狙いとして、宇宙鍼灸科学研究会を発足させた

以後、具体的なミッションを作成し、確実な成果を上げる一歩として

2010 年10 月15 日に明治国際医療大学においてキックオフセミナーを開催している

今年の10月に開催される日本鍼灸師会の全国大会in岡山では

「宇宙と鍼灸~健康長寿を探る」と題し

明治国際医療大学教授 今井 賢治氏

JAXA(日本宇宙開発機構)小林 智之氏

倉敷芸術大学教授 内田 輝和氏

等がパネリストとなって県民公開講座が開かれるので

その後の進捗状況を知ることができるかもしれない

宇宙飛行士の健康管理に鍼治療が用いられることは夢ではないようだ

気逆とカフェイン

気が上に昇ることを”気逆”という

専門的には様々な要因に分類できるが

気逆の与える身体の現象は多彩で苦痛を伴う

顔がかっと熱くなる

頭痛・目眩・耳鳴り・目の充血・頚肩こり

動悸・胃のむかつき・咳etc・・・

こういった傾向がある患者さんは

カフェインの摂取を控えめにした方が良い

「主な飲み物のカフェイン含量」※150mlはコップ1杯くらい

種類             量    カフェイン量
コーヒー(炒り豆・ドリップ)  150ml   100 mg
コーヒー(インスタント)    150ml   65 mg
コーヒー(エスプレッソ)    40ml   77㎎
コーヒー(カップチーノ)    150ml   50 mg
コーヒー(ノンカフェイン)   150ml   1 mg
玉露             150ml   180 mg
抹茶             150ml   48 mg
紅茶             150ml   30 mg
せん茶            150ml   30 mg
ほうじ茶1杯          150㎎l  30㎎
ウーロン茶          150ml   30 mg
番茶             150ml   15 mg
玄米茶            150㎎l  15㎎
麦茶・黒豆茶・杜仲茶・ルイボス茶など 150ml 0 mg
ホットココア         150ml   50 mg
コーラ            350ml   34 mg
コーラ(ダイエット)      350ml   45 mg
栄養ドリンク(カフェイン入り)100ml   50 mg
板チョコレート        50g    20 mg

上記の資料を参考に”気逆”がおきやすい人は

多くても日に1~2杯に留めておくべき

日本の鍼灸の起源

日本での鍼、灸、湯液などの伝統中国医学は

遣隋使や遣唐使などによってもたらされたとされている

藤本蓮風先生の”蓮風の玉手箱”によると

http://www.sankei-kansai.com/2013/04/27/20130427-064781.php

宮内庁正倉院事務所長の杉本一樹氏との対談で

興味深い事実が語られている

8世紀奈良時代の六法全書ともいえる

『律令』(日本思想大系)に

「医疾令」として国家の医療制度について定めてあり

鍼師(官職名としては針博士・針師)

が医師、按摩師などと共に存在していたと記述されている

従って日本の鍼治療の起源は約1200年前に遡る

世界的にみても”最も繊細な鍼治療”が

現在迄連綿と受け継がれてきたことになる