投稿

鍼治療の起源は?

鍼治療の起源は中国ではなく古代ヨーロッパにあった?

過日NHKで最古の冷凍ミイラ”アイスマン”の特番があった

http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0324/

この番組はとても興味深く視聴した

”アイスマン”を解凍して調査したところ

現在の経穴(ツボ)と一致する部位に入れ墨の痕があり

鍼治療を受けていた様子を連想させたのだ

アイスマンは約5千年前のヒトである

これを信頼できる専門家が分析した結果

15か所の入れ墨のうち9か所はツボと重なるか

5mm以内のずれの範囲内にあったという

特に、背中に見られる5か所の入れ墨は

膀胱経のツボに重なるかごく近傍にあった

左足くるぶし側面に見られる2つの入れ墨のうちの1つは崑崙穴に近い所にあった

この事実は、治療を目的とした鍼が行われるようになった時代が

古代中国における伝統医学の発祥(およそ1,000 B.C.とされる)

よりもはるか昔であったという

”衝撃的な発見”になる可能性がある

有史前における人類間の文化的接触が

非常に遠くまで及んでいたことと考え合わせると

鍼治療の起源が地埋的に見て東アジア(中国)ではなく

ユーラシアであった可能性を示唆していると考えられるのだ

これに対して中国側は当然否定的な見解を示しているらしいが

さて、古典医学の歴史が塗り替えられるのか・・・

外野から楽しみながら様子を見ることにしよう

穀雨

今日は二四節気の”穀雨”

春雨が百穀を潤すことから名づけられたもので

雨で潤った田畑は種まきの好期を迎え

穀雨以降、降雨量が多くなり始める

変わりやすい春の天気もこの頃から安定し

日差しも強まる日が増えてくる

この日に合わせて田畑の準備をし

穀雨が終わる頃に八十八夜を迎える

鍼灸の専門性

ある求人サイトの担当者が説明に来て思ったこと

求人する事業所のほとんどが接骨院、鍼灸マッサージの治療院

中には主とする治療法がメニューと称して鍼灸以外に複数あって

一体何が得意なのか、専門性があるの理解不能だ

我々のように”鍼灸治療の可能性”に挑戦し

東洋医学を深めることで、専門性を追求する鍼灸師がどれほどいるのか

少なくとも求人サイトに登録している事業所からは見えてこない

鍼灸学校からは毎年数千人の鍼灸師が卒業しているが

鍼灸師として腕を磨く為の雇用がどれほどあるのか

この業界の不透明なところだ

後谿の穴性

手の小指側に手の太陽小腸経の”後谿”というツボがある

この経穴は安神作用として用いると大変有効であることが解っている

神主学説

(心神を安定させると痛みが楽になり、心神が不安定だと痛みが増すという理論)

で心神を安定させるため、後谿に一本鍼を打つだけで

統合失調症や双極性障害、うつ病等の精神科疾患に対応できる

身体の様々な痛みを訴えるが

西洋医学的には全く異常が認められなく

家庭や職場などの背景に

メンタル的な問題を抱えている患者さんにも良く効くツボだ

心兪と組み合わせることで更に効果が高まることを多く経験している

http://www.n-acp,com

免疫力を上げるには

あらゆる病に対して免疫が関わっていることは今更言うまでもない

免疫力の低下はあらゆる病に対してマイナスに働く

では、どうすれば免疫力を上げることができるのか

①規則正しい生活(睡眠・食事のリズム)で体内時計を整える

②腸内環境を整える(ヨーグルトの摂取がおススメ)

③ストレスを溜めこまない(悩みを一人で抱え込まない)

④適度な運動(過度の運動はマイナスに作用する)

免疫だけで2~3時間藩士ができるが

集約するとこれだけで十分

なーんだそんなこと解っているよ・・・と思っているあなた

解っていてもできないひとが風邪をひいたり、病気になるのです

自分でコントロールできなければ、東洋医学(鍼灸)で健康になりましょう

漢方薬と鍼灸

鍼灸発症の地、中国で鍼灸師とは”中医師”といい

西洋医の対極にある、”医師”である

中医師は鍼灸治療と漢方薬を処方できる資格なので

中国では併用することも珍しくない

わが国では漢方薬は医師の処方

鍼灸は鍼灸師が治療、と分かれているので

一人の患者さんに対して同じ診たてができているのかは

処方された漢方薬を拝見すると検証ができる

西洋医学的な病名処方の場合に治法の方向性が

漢方薬と鍼灸で一致しないことは多く

これでは治療が上手くいかない

長年診ている患者さん

中医師からの漢方薬の処方を受けていて

薬の治法治則が、当方の鍼灸治療の治法治側とぴったり一致

この患者さんの体調はすこぶる良い

(この中医師の先生は統合医療研究会の同じメンバーでビックリ)

この様に中医師の診たてであれば

当方も中医学を基に診たてているので

漢方薬・鍼灸治療の方向性が一致するのは必然なのだ

気一元

東洋医学は『気一元』の考え方を基に

陰陽の歪やアンバランスを元に戻す医学である

『気一元』とは森羅万象あらゆるものは気というエネルギーから

成り立っているという東洋哲学の原点の考え方

病はその『気』の過不足や停滞、乱れによって引き起こされる

更に『気一元』の世界で完全な調和を保とうとする『陰陽』が

乱れるときに健康体は病に傾き始めるのである

気を動かし、陰陽の調和ができれば一本の鍼で病は癒えていく

http://www.n-acp,com

鍼の補瀉

鍼を経穴(ツボ)に打つ時に

必ず”補瀉”といい患者さんや経穴の状態に応じて

刺激量をコントロールする

瀉法

息を吸い込む時に鍼を刺入する

邪気に当たるまで鍼を刺入する

息を吐く時、はきつくした時に鍼を抜く

この時に大きな邪気は外に出る

その他、鍼の太さや置鍼時間も影響する

東洋医学の臨床とは

東洋医学の病へのアプローチ

素体としての所謂体質改善の処置の前に

まず標治法のアプローチを試みる

例)頭痛の原因が”肝火上炎”の場合は

清熱降火の処置が優先

標の肝火が治まってから

素体としてお血が認められれば

本治法として駆お血を行う

この様な手順で頭痛を根本から改善することが

東洋医学の優れたところである

韓国の医療制度

昨日まで参加していた日本鍼灸師会学術大会

韓国 Kyung Hee 大学医学部教授の講演があった

韓国では1953年に国民医療法が制定される際に

西洋医学の医師と伝統医学(韓医学)の韓医師という二本立ての制度が確立された

韓医師になるためには高卒後、韓医学部6年卒後国家試験を受け

1年間インターン、2年臨床を経て開業が認められる

西洋医学の開業医2対韓医師1の比率

中規模病院にも韓医師は入っているとのこと

健康保険の医療費が韓医の鍼灸や漢方薬の自己負担が安価ということもあり

病気になったらまず韓医師にかかって鍼灸治療や漢方薬を処方をうけるようだ

鍼灸治療は国の医療政策面においても全面的な支援を受けているというのも

韓医師の診療は医療費の削減に繋がるからに他ならない

実に羨ましい隣国の状況である

近年”チャングムの誓い”等の韓医師の活躍するドラマが人気を博しているが

今度は”馬医”というドラマが放映されるそうでこれも人気を呼びそうだ

馬の鍼治療の名医が皇帝の主治医になるという歴史ドラマ

西洋医学のない時代の古代から名医は常に韓医師(鍼灸師)であったという

お国柄が今の韓国の韓医師制度を生んでいるのであろう