高プロラクチン血症の不妊に鍼は有効

英国ザ・サン紙は9月9日付の記事で

臨床研究における高プロラクチン血症の不妊治療で

鍼が投薬よりも2倍近く妊娠率を向上させることが明らかになったと伝えた

記事が取り上げたのは医学誌「Journal of Clinical Acupuncture」

最新号に掲載された中国雲南省立病院の研究チームによる臨床研究結果

研究では、高プロラクチン血症の不妊治療を受けている患者60名を対象に

週に1回30分の鍼治療を受ける群と

毎食後1回の投薬治療を受ける群でその妊娠率を比較した

治療後の1年間にわたる追跡調査の結果

鍼治療群の妊娠率が43%であったのに対して

投薬治療群が20%であったと報告している

また、投薬群の63%が強い副作用を訴えたのに対し

鍼治療はほとんど副作用の訴えがなかったと伝えている

高プロラクチン血症で妊娠を希望するカップルにはトピックニュースであり

我々が患者さんを診る際に示すデータとして有益な情報だ

明日はWFAS世界鍼灸連合学術大会参加の為ブログはお休みします

鍼灸学校教育改革

以前から声高に叫んでいた鍼灸学校の教育改革が

2年後から導入されることになった

3年間の総単位数の引き上げに伴い

臨床実習を1単位から4単位に拡充

臨書実習受け入れ鍼灸院を選定し登録することになるが

果たしてどれだけの鍼灸院が届け出るのか興味深い

受け容れる我々の資質も問われることになろう

当院は10数年前から学生の臨床見学生を受け容れているが

臨床実習が義務化されると、見学生の質のばらつきが出ることは懸念材料といえる

社会人として身に付けるべきマナー

医療人としての心構えなどをしっかりと教育してから

送り出して欲しいと切に願う

臨時休診のお知らせ

臨時休診のお知らせ

WFAS(世界鍼灸学会連合学術大会)に参加の為

11月2日(水)休診

11月3日(木)診療

11月4日(金)診療

11月5日(土)休診

11月6日(日)休診

100歳でも健康長寿

100歳以上の高齢者が全国に6万1568人いることが

11日厚生労働省の調査で分かった

前年から2748人増え初めて6万人を超えた。

一昨日のNHKスペシャル「あなたもなれる“健康長寿”」は面白かった

長生き自体がもはや当たり前となる中

次なる関心は認知症や寝たきりにならずに

どれだけ元気に年を重ねられるかにシフトしている

その健康長寿の秘密を解き明かすカギを握るとして

いま、世界各地で注目されているのが「百寿者=センテナリアン」の研究だ

なぜか寝たきりが少なく、最後まで元気な人の割合が高いという共通項を持つ”センテナリアン”

最新の研究で、特殊な人だけではなく

誰でも条件次第で到達できるのではないかという可能性が浮上してきた

番組には世界の「スーパー百寿者」が続々と登場

共通しているのは100歳を超えると

脳にインプットされる情報のうち

生きていくうえでマイナス感情をもたらす情報は入りにくくなり

相対的にポジティブな情報が入りやすくなって

100歳を境に急上昇して大きな幸福感を感じていることだ

死が間近に迫っている年齢にも拘らず

人生を幸福感に満ちた気持ちで過ごすことができれば

長生きも悪くないなと思った

還暦後40年も生きられるのなら

やりたいことはたくさんあるし

今から始めても遅くはないなと

夢が膨らんだ(笑)

人生ポジティブに行きましょう!

WFASがやってくる

WFAS(世界鍼灸学会連合会学術大会)

11月5日6日

世界53か国の医師、鍼灸研究者、臨床家が

茨城県つくば市のつくば国際会議場に集結する

日本で開催されるのは23年ぶり

当院からは2名が参加する

23年前京都国際会議場で開催されたWFASに参加し

世界中で医師、鍼灸師が東洋医学を活用している状況を

同時通訳を通して肌で感じ感動した記憶が蘇った

23年前とは比較にならないほど鍼灸は世界中に広まりつつあるなかで

日本は世界で最も繊細な技術を独自に発展させてきた

この学会は繊細で優れた日本鍼灸を世界に発信する絶好の機会だ

WFASinつくばのプロモーションビデオ

腰椎椎間板ヘルニア治癒

上の画像はH28年10月27日撮影

下の画像はH28年7月21日撮影(発症直後)

名古屋第2赤十字病院MRI検査の画像

整形外科の主治医が画像をコピーしたもの

脊髄疾患は画像診断(MRI検査)によって病名が確定する

40代女性の強い下肢痛としびれに対して

L4/5椎間板ヘルニアの診断となり

3ヶ月鍼灸治療を続けた結果、主訴はほぼ消失し(NRS10→1~2)

再検査でヘルニアの消失が認められた

これだけ見事に治っていれば画像診断は説得力を持つ

最近メキメキ腕をあげているS先生の一症例

正しい漢方薬の情報

①陰虚証で清熱の処置をしても上手くいかない

患者さんに問診すると

温補作用の漢方薬を内服し続けていた

すぐに内服を中止して経過観察とした

②経過がよかった患者さんに突然手の火照りを伴う湿疹が現れた

問診すると清熱作用の漢方薬を内服していたが

なくなってしまい突然断薬していた

漢方薬と鍼灸治療は車の両輪

正しい薬剤情報を常に更新して把握しチェックすることで

こういった食い違いを防ぐことができる

乳癌術後の鍼治療

乳癌の手術で

乳房全摘と腋窩リンパ節の切除を受けた患者さん

退院後から鍼治療を受けているので

主治医の診察で「こんなに早く上肢が動いた方は初めてだ」

と驚かれたそうだ

外科医は外科の手術後に速やかに鍼灸治療を勧めるようになれば

術後の後遺症に悩む方が少なくなると思う

必要とされる「災害鍼灸」

昨日の学術集会での感想を

統合医療クリニック徳の医師、高橋 徳先生の講演

「災害鍼灸の有用性」では

20年前から医療救援ボランティアグループAMADA

[Association of Medical Doctors of Asia ]

に所属されている高橋医師は

東北大震災の被災者に対して西洋医学区的治療に加え

初めて行った鍼治療がとても好評で、その様子は何度もTVニュースや

ドキュメンタリーで放映され,

これがAMDAが災害下での医療援助に鍼治療を導入するきっかけになったそうだ

その後AMDAは災害鍼灸の有用性を広く全国の鍼灸師に啓蒙しながら

医療現場での「医療連携」をスムーズに運ぶための各種セミナーを開催し

このような「来るべき災害への備え」が熊本地震での鍼治療の成果に繋がったそうだ

今や鍼灸師は”鍼とお灸ができ病が治せる”だけではなく

災害医療現場で「多職種医療連携」ができる知識とスキルが

必要とされる時代であることを認識し

災害医療を勉強しなければならないと強く感じた

「災害と鍼灸」学術集会

明日は(公社)全日本鍼灸学会中部支部学術集会に参加する

テーマは「災害と鍼灸~災害医療の支援と活動体制~」

市民公開講座・教育講演「災害鍼灸の有用性~コソボ、トルコ、インドネシアから東北へ~」

教育講演1「大規模災害におけるAMDAの鍼灸支援活動と医療連携」

教育講演2「災害と鍼灸~災害医療の支援と活動体制~」

その他一般講演が6題

折しも昨日は鳥取地方で大きな地震があり

日本全国どこでも大規模災害が起こる可能性がある時代となった今

災害時には地元の行政・医師・鍼灸師が連携し

速やかに被災者の医療支援にあたるために

非常時を想定し、災害医療の知識と実習を身につけ

備えができる鍼灸師が求められている