熱病における顔色の様相その2

≪黄帝内経・素問≫

熱病における顔色の分類

風論篇第四二

肝:目下が青

心:口が赤

脾:鼻上が黄

肺:眉間の上が白

腎:?茉上が黒

どの五臓に熱が影響しているのかの指標となる

日本鍼灸師会全国大会in岐阜

(公社)日本鍼灸師会の学術大会参加報告

今年は隣県の開催なので会場スタッフとして準備進行をサポートし

担当した岐阜じゅうろくプラザ大会議室での

講演を聴講することができた

講師:湯浅 影元先生(中京大学スポーツ科学部教授)

演題:スポーツバイオメカニックス

バイオBio=生体

メカニクスMechanics=力学

湯浅教授は室伏広治・浅田真央・吉田沙保里等オリンピック選手や

多くの一流アスリートのトレーニングを指導しているので

興味深い裏話を聞くことができた

浅田真央は必ず片足の下に台を置いて

両肘を洗面台につけて支えて顔を洗っているとか

イチローはベンチに座っているときの姿勢にも気を配り

ソファーと硬い椅子があれば必ず硬い椅子に座るとか

ケガの少ない一流アスリートは日頃の健康管理も一流だ

脳科学者の茂木健一郎氏の県民講座も面白かった

鍼灸治療のエビデンスを西洋医学的現代物理学によって

解明しようとする鍼灸研究者に対して

厚労省からエビデンスを求められる理由は理解できるが

東洋医学の治効理論を現代医学で

解明することには無理があるのでは

患者目線でいえば”治ればいいじゃないですか”と

会場からは拍手喝采だ

大きな身振り手振りを交えた熱弁だった

急性腰痛を後谿で

50代♂

昨日しゃがんだ際に左腰痛発症

来院時は代償性側弯を呈し傾いて歩いている状態

S先生が担当し

左胆経腰痛・経気不利と診たて

左後谿に2番鍼で10分置鍼

直後に痛みは半減し側弯は消失

普通に歩行が可能になる

入念な体表観察による少数鍼の症例

熱病における顔色の様相

≪黄帝内経絡・素問≫刺熱篇

第二章 熱病における顔色の様相

肝の熱病の場合は左の頬がまず赤くなる

心の熱病の場合は額がまず赤くなる

脾の熱病の場合は鼻がまず赤くなる

肺の熱病の場合は右の頬がまず赤くなる

腎の熱病の場合は頤(おとがい)がまず赤くなる

これは五行の理論的な原則なので

経験的実証的医学からは若干乖離している

次回は顔望診としてより実践的な解説を

腰部脊柱管狭窄症

上は治療前 下は治療後(向かって左の淵の紅色が薄くなっている)

腰部脊柱管狭窄症に於ける舌の変化

60代♂

5年前から右腰~臀部下肢足底の痛みしびれ発症

鎮痛剤や血流改善薬を内服するも主訴は悪化

間欠性跛行は5~10分

右胆経経気不利と診たて

右足臨泣に置鍼

舌苔薄くなり、右舌辺の紅色が薄くなる

主訴も軽減し自発痛は消失

勿論通院が必要であるが

一本の鍼による大きな変化に驚かれた様子

希望が見えて気色も良くなった

素問霊枢における熱病の考え方

≪黄帝内経・素問≫刺熱篇

「素問」・「霊枢」における疫病(感染症)の記載は

その病位を枠組みとして行われている

熱病の場合は、皮肉筋骨の熱病・経脈の熱病・臓腑の熱病に分ける

第一・五臓の熱病の症状と予後と治療法

第二・熱病の初発症状とその治療法

第三・顔色の変化による病の予後判定法

第四・五臓の熱病における赤色の顔面の出現場所

第五・脊椎間の経穴による熱病の取穴法

「傷寒論」には経脈上に位置する熱病の証治を述べたもので

熱病全体にわたるものではないので

「傷寒論」のみによって熱病の証治を考えようとする

日本漢方の視野は狭窄に過ぎると考える

※≪黄帝内経・素問 訳注≫から引用

表寒裏熱

50代♂

39℃の発熱で内科受診後3日経過

頭の芯の痛みが取れず微熱あり

内科で処方された5種の薬を内服中

百会の熱以外は全身の冷え

百会に10分間置鍼

治療後に全身が温まり

頭痛も寛解

百会の鍼によって気滞が取れ

表寒裏熱による陰陽のアンバランスが整った症例

玄侑宗久氏の講演

昨日ブログに書いた玄侑宗久氏の話題になり

学会講演のDVDを患者さんに貸し出して大変喜ばれた

ココロに迷いがある現代人には

多くの示唆を示してくれる内容

希望者には来院時にお貸ししますので

申し出てください

身心不二の叡智

1日の院内勉強会で放映した

玄侑宗久さん(作家・住職)

の講演内容はとてもよかった

自らの鍼治療の体験談から始まり

陰陽論の展開や

ココロの問題について深く探求することができた

強調されていたのは

何時も”私”という意識が起動しない状態に持っていけると

痛みも悩みもなくなるんだと

”私”という意識がなくなれば

直感力を高めることができるのだと

臨床にもすぐに役立てることができる重みのある講演であった

来年の鍼灸学会学術大会にも招かれたそうだ

不安を断ち切る一言

患者さんは常に不安を抱いている

メディアの情報に惑わされ

医師の言葉で惑わされ

最後の砦で東洋医学に頼っている

不安を断ち切る一言は

「あなたの病気は治ります!」

みだらに使える言葉ではないが

医学的な裏付け、経験に基づく確信があれば

明確に伝えるべきと考えている

この一言とその後の治療で

多くの病める患者さんを救ってきた