リベド血管炎(症)の症例報告

院長投稿です

第68回(公社)全日本鍼灸学会学術大会in名古屋に参加

会場:名古屋国際会議場

「リベド血管症の一症例」をポスターセッションで発表し

この疾患について鍼灸の症例報告は過去になく※世界で初となった

※Pubmed,医中誌等の検索による(英文検索も含めて)

症 例:50代女性

主 訴:リベド血管症による下腿の潰瘍の痛み

現病歴:X-7年下腿全体に紫斑出現

    X-5年潰瘍が出現ビリビリした痛みも出始める

    大学病院の皮膚科でリベド血管症と診断

    内服治療で変化が認められずにX年7月潰瘍部が悪化し

    足関節部が腫れて毎晩2~3回痛みで目覚めるようになる

    下腿の痛みで足を引きずって歩行する状態でX年8月当院受診

東洋医学所見:脈診:中位緊細、一息4至

       舌診:少し暗紅色、胖大、薄白苔、舌腹は暗紅色舌下静脈怒張、瘀斑あり

弁 証:気滞血瘀

鍼治療:右合谷に15㎜2番鍼、左三陰交に40㎜2番鍼を20分間置鍼。週に1回の通院頻度とした。

経 過:鍼治療開始1ヶ月第4診目で下腿潰瘍の状態が改善し始め、

    下腿の痛みはNRS10→5に軽減。3ヶ月第12診目で下腿潰瘍は消失,下腿の痛みも消失した。

考 察:リベド血管症は、再発寛解を繰り返す有痛性皮膚疾患で

    有病率は10万人に1人という稀な疾患

    皮膚科学会での治療のガイドラインがなく治療法が定まっていない

    ステロイドは無効

    当院で21例の名の症例の内

    遠方により通院困難な7名

    脱落3名、治療終了3名、通院中8名

有効率78%

    男女比1:4、発症時平均年齢28.1才、初診時平均年齢36.8才
   
    多くは梅雨期から初夏に悪化する傾向があり

    年単位での慎重な経過観察が必要な疾患といえる
    
    聴講された鍼灸師の先生の殆どがこの疾患の存在をご存じなく
 
    症例集積を継続して学会誌に投稿したいと考えている

    
感 想:今回鍼灸学会に症例報告する準備を進めることで、

    リベド血管症についてより深く知識を深め

    発表後に熱心に質問された先生方からは今後の症例集積
    
    への指針となるアドバイスも頂き、とても良い経験となった

    来年は京都で開催されます