1本鍼による著効を得た症例その2 肩関節周囲炎

「1本鍼による著効を得た症例その2 肩関節周囲炎」

患 者:40才男性

主 訴:右肩関節痛

現病歴:1ヶ月前から右肩関節、肩甲部の痛みが発症、庭師の仕事柄、重いものを上に持ち上げられない。右を下にして寝ると夜間痛で眠れない。
脈 診:浮滑
舌 診:淡紅色、微黄苔、舌尖紅刺
腹 診:心窩に発汗、脾募、肝の相火に邪を認める
弁 証:胆経経絡経筋病
処 置:30㎜3番鍼で左陽陵泉に10分置鍼
経 過:治療直後に肩関節の痛みが消失。

考 察:空間的な気の偏在により、右肩関節の痛みが左胆経の気の滞りを生じたと考えられる。
あまりにも簡単に痛みが消失し、しかも痛い部位はまったく触れていないし、鍼もしていないため、患者さんは狐につままれたような表情が印象的でした。その後の経過も良好です。