1本鍼により著効を得た症例No.3・腰椎椎間板ヘルニア

「1鍼により著効を得た症例No.3・腰椎椎間板ヘルニア」

患者:46才女性

主訴:腰痛・下肢のしびれ・頚部痛

現病歴:20年以上前からの慢性の腰痛があり、毎年寒くなると悪化する。
4日まえに重いものを持ったときに腰がズキッとしてから痛みがひどくなる。
座っているのも苦痛で、歩きにくい、以前から整体、接骨院、整形外科等、通院するが治らない。頚の痛みも20年前から慢性化している。

理学的所見:腰の後屈(+++)、前屈(++)(殿部に脱力感)SLR80°(-),ATR(減弱)PTR(正常)、母趾の底背屈(減弱),Kボンネット右(+)
脈診:沈虚
舌診:淡紅色、薄白苔、舌下静脈の怒張あり
腹診:全体に虚軟
弁証:左右の気の偏在・肝鬱気滞・腰椎椎間板ヘルニアの疑い
処置:30㎜1番で百会右に切皮程度の置鍼10分

経過:治療直後に全ての理学的検査の陽性所見が消失し、自覚症状も消失。治療の効果に驚かれる。

考察:百会右の鍼によって左右の気の偏りがなくなり、痛みも消失したと考えられる。
翌日来院されるが、腰が少し重い程度で痛みはまったくないとのこと。もっと早く鍼治療にくればよかったと笑顔。
頚椎の運動痛があったので2診目は百会右に10分置鍼、側臥位で右c7,右腎兪に10分置鍼、C7にAKAの処置、直後に頚部痛は消失。