少数鍼について

〔少数鍼とは〕

当院では、初診の患者さまに治療する際に使用する鍼はほとんど1本~多くて3~4本程度です。
なぜそんなに少ないのかということをご説明します。

HPの治療の流れにも記載していますが、中医学では四診といい望診・聞診・問診・切診という独特の診察法によって、弁証という中医学でいう病名(体の状態)を決定します。

さまざまな症状の根本的な問題点を探って、弁証が決まればその証にしたがってツボを探っていきます。最も反応が良く出ているツボ、特に左右差の大きなツボに1~2本鍼を打ち、10分置鍼しておきます。治療後に脈が整っていれば、治療を終了します。場合によってはお灸をしてツボの左右のバランスを整えます。

痛みのあるツボにたくさん鍼を打つ治療と比べて、患者さまの体の負担が少なく、初めて鍼治療をうける方でも緊張されることなくリラックスし治療が受けられます。また少数鍼は、気の流れを整える効果が高いので、痛みの疾患の場合は特に治療直後に効果が確認できます。

いかに、少ない鍼で効果を出すのかが鍼灸師の腕の見せ所といえます。