明日はN大ヘルスケアチームRTD

N大病院 総合診療科の心ある医師たちが立ち上げた

統合医療研究チームに所属して早や4年

2012年11月25日に第1回の勉強会を開催して以降

研究段階で15回のRTD(ラウンドテーブルディスカッション)を開催

今年新たに”統合ヘルスケアチーム”として臨床が始まってから

5回の開催回数を重ね、明日は数えて第21回目のRTDとなる

長期にわたる慢性疾患の手ごわい患者さんが多いが

ここがRTDの良い所で、医師をはじめとする様々な臨床家と

同じ目線で意見交換をすることで視界が広がり

新たな気づきに繋がることは多々ある

明日も4時間たっぷり楽しんできます

夏こそ入浴で身体を温めよう

この時期入浴をせずにシャワーのひとが多い

エアコンで冷えた身体と

冷飲も過多で胃腸が冷えやすいこの時期

湯船につかって温めたほうがよい

但し、入浴することで身体が疲れる人はほどほどに

夏バテ予防にも入浴することをお勧めする

起立性調整障害(OD)

今夜の勉強会は「起立性調節障害」について

最近増加しつつある小児に多い疾患

朝に起きられない ・立ちくらみ ・全身倦怠感 ・食欲不振

立っていると気分が悪くなる ・失神発作 ・動悸 ・頭痛

夜になかなか寝つけない ・イライラ感・集中力低下

好発年齢は10~16才

有病率は小学生の約5%

中学生の約10%

男女比は男:女=1:1.5~2

一般小児科を受診した10~15才のうち

8.5%が心身症、神経症と診断され

その中で起立性調節障害は約70%と最も多い疾患

東洋医学的には虚実挟雑している事が多いので

病因病理をしっかりと捉える事が必要

軽症は短期間で治癒するが

中等度から重症の場合は長期間のケアが必要になるので

程度の見極めと、ご両親と鍼灸師の信頼関係の構築が重要となる

IBSとトマト

IBS(過敏性腸症候群)は比較的よくみられる疾患で

便秘と下痢、軟便を繰り返し、薬が効きにくいが

当院での鍼灸治療では比較的治しやすい疾患

中医学的には”肝脾不和”が最も多い

食養生は冷飲食は避けることが基本

オリーブオイルなどの良質な脂質も適度に必要で

便秘の時に食物繊維を摂ると下痢がひどくなる

プチトマトが大好きで毎晩20個も食べているIBSの患者さん

トマトは食べすぎると胃腸を冷やすので

生食を止めて少量をオリーブオイルで炒めて食するようにアドバイスした

このようにIBSの治療は食養生の指導が大切

開業するスタッフのこと

当院では鍼灸院を開業することを目標とするスタッフも多い

5年~7年勤務して鍼灸臨床の基礎から応用を学び

担当患者さんを延べで最低でも数千人~1万人以上診ると

独立開業する技術レベルに達すると考えている

今まで7人の開業鍼灸師を育ててきた

鍼灸院は乱立気味ではあるが

臨床経験を数多く積み上げることで

皆、信頼され安心してかかれる鍼灸師に成長しているので

どこも患者さんは多く多忙だ

これからも質の高い鍼灸師を育成し

一緒に研鑽することは自分の大きな使命だと考えている

女性の7分丈スラックス

春先から女性のスラックスは丈が短くなり

7分丈のスラックスはこの時期よく見かけるファッション

足首の周囲が素肌であることは実は身体にあまり良くない

エアコンが効いている環境に長くいると足首はかなり冷えてくる

おまけに靴ではなくサンダルやミュールなどを履いていると更に足は冷えてくる

足を冷やすことで下肢の血行が悪くなると・・・

生理不順・生理痛といった婦人科疾患は勿論

様々な不定愁訴の原因になることも多い

ファッションと健康どちらを優先するかはあなた次第

画像診断と臨床

60代女性

腰部脊柱管狭窄症による坐骨神経痛で

好きなテニスができなくなった方が

半年間月に2~4回の鍼灸治療で

再びテニスができるようになった症例

医療連携している外科でMRIの検査を依頼

L4/L5の変形と椎間版狭小を来し、L3/4の椎間板ヘルニアもあって

腰部脊柱管狭窄症により歩行が困難であったが

仕事に復帰し、テニスもできるようになった

画像診断で悲観的であっても適切な治療で主訴が寛解することを

多く経験しているが、その典型的な症例

院内勉強会

今夜は院内勉強会

①逆子の標準的治療の実技

 灸頭鍼を5~10壮するためのお灸の作り方

 交換の仕方の練習

 ポイントは三角錐の形状と硬さ、分量を均一にすること

 上手に三陰交に灸頭鍼を5壮据えると温熱効果の持続時間は

 他のお灸と比較して明らかに長く続くことが解った

 

気の病にならないために

よく「先生はいつも元気で病気知らずでしょう?」とよく言われる

人生60年も生きていればアラ探しをすればボロはいくらでも出ますよ

(これは西洋医学的な検査を受けた結果のこと)

西洋医学的な病名をつければ2つや3つはあるでしょう

ところが、命にかかわらなければこのことを”気にするか否か”

自分はあまり気にしないで今まで生きてきた

だから病気知らずで元気に仕事をしているように見えるのかも

事実ケガ以外で仕事を休んだことは28年間一度もないのがささやかな自慢

日頃から鍼治療を欠かさず受けていることは言うまでもないが・・・

いつもマイナス思考に陥りやすい方に

病気があっても気の持ちようで何とかなるし

そういった考えでいると鍼灸治療もとてもよく効き

自然治癒力を大いに促すことを知ってほしい

http://www.n*-acp.com

医原性病因

薬の作用による中医学的病機の分類

※薬の効果を否定するものではない

1・気管支拡張剤:肺の宣散と心陽の亢進→気陰損傷と内熱を生じる

2・βブロッカー:肝気・衞氣・心陽を抑制

3・抗がん剤・免疫抑制剤:生気・陰血精を損傷

4・ステロイド:透邪(邪鬼を外に出す)を抑制・陰液を損傷して陽亢・腎陰虚を引き起こす

5・NSAID(非ステロイド系抗炎症剤):生気を抑制→外邪内陥

6・抗うつ剤:肝気と陽気を鼓舞(亢進)→気陰損傷、断薬すると肝気・胆気・肝陽が元より不足

7・甲状腺ホルモン剤:陽気を鼓舞→過剰で内熱・陽亢傷陰

8・抗恒常性んホルモン剤:陽気を抑制→過剰投与で陽虚・気虚・痰湿

9・手術:気血精を損傷、瘀血を生じる・経筋経絡を損傷・邪実を排除

内服中の薬が身体に及ぼす影響の病機を知ることで

鍼灸臨床に大いに活用することができる