ALSの症例

昨日はスタッフその他7名で大阪へ

北辰会定例会(臨床部会)に参加した

藤本蓮風先生の症例報告を特に興味深く拝聴した

ALS(筋委縮性側索硬化症)

難病中の難病で発症は急激で余命は数年と言われている

70歳♂(医師)

発症後10ヶ月より鍼灸治療開始

症状は快方に向かっている

医学としての鍼灸治膂の可能性を医学会に広く知らしめることのできる症例だ

日本に数千名のALS患者さんがいるという

早期に受診すれば進行を止めるか

この症例のように症状を緩解せしめる可能性があることが示された

体表観察の重要性と鍼治療の可能性を実感した

http://www–.n-acp.com

春の逆風

このところ、寒冷前線通過後の北寄りの高気圧の影響で

北西風が非常に強い

朝晩は”寒邪”の影響で気温差が大きく、

更に北西風の”逆風”により冬とは異なる

”風寒邪”を受けやすいといえる

今年は特にこの季節の”逆風”が強いので

冷飲や、脂っこい飲食を控え

脾胃を労わる養生が必要である

小児鍼の適応症

小児鍼とは皮膚に接触させる治療で、痛みは全くなく心地よい治療である

適応年齢:生後1ヶ月~小学校低学年

適応症:カンムシ(疳虫、疳の虫)が筆頭
 
    便秘・下痢等の胃腸虚弱
  
    夜尿症・小児喘息・アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎、結膜炎

    チック症・発達障害・その他の難治性疾患

作 用:鍼治療の生体に対する作用は自然治癒力を促すことであるが、

    小児は生命力が旺盛なのでごく軽微な刺激で驚くような効果を発揮する

    慢性疾患で気長に治療を続ける場合もあるが多くは早期に治癒する

七情とは

七情の解説

喜ー喜び過ぎると心気が緩慢になり、ぼんやりとして物忘れがひどくなり
  
  動悸・不眠・ときに心が落ちつかなるといった症状がでる

怒ー怒が過ぎると肝気が血とともに昇り、頭痛・顔面紅潮・充血・時に卒倒する

憂ー憂が過ぎると肺を傷り、思と合わさることで脾を傷りえる

思ー思が過ぎると脾気が停滞し、脾の運化に影響する

悲ー悲が過ぎると肺気を消耗させ、息切れや、元気がなくなり疲れやすくなる

恐ー恐が過ぎると腎気が沈み、二便の失禁やときに失神する

驚ー驚が突然起きると、心気が阻害され、動悸や情緒不安定になる

七情と五志

東洋医学では

内傷病の発病要因として「七情の過不足」に注目する

七情とは

感情としての喜・怒・憂・思・悲・恐・驚・の総称

これが過度になったり、長引くと病を引き起こす

五志とは七情の中でも特に

喜・怒・思・憂・恐・の五つの感情をいう

この解説は次回に・・・

アラン幸福論その7

楽観主義者が誓いを要求することがよく分かる

はじめはどんなに奇妙に見えようとも、幸福になることを誓わねばならなぬ

≪アラン幸福論≫より

幸福は与えられるものではなく

自分の”意思”によってつくりだすものである

人間が市民生活で生きていくからには

それを誓わねばならない・・・アランはそう述べている

待っていても幸福は訪れない

そのためには能動的な強い意思が必要なのである

小便不利

前立腺肥大に伴う小便不利

排尿遅延・頻尿・尿きれ悪い

80才♂

腎陰虚症と診たて

左照海・左腎兪に蓮風鍼3番で10分置鍼

治療した夜から排尿スムーズに、排尿遅延なし、尿きれよし

頚椎症の治療をしていたが思わぬ効果に本人驚くことしきり

難聴と耳鳴り

「難聴・耳鳴り」は鍼灸の良く効く適応症であるが

しっかりと弁証できなければ治りにくい疾患でもある

難聴を耳聾(じろう)といい、耳鳴りを耳鳴(じめい)という

両疾患は密接な関係があり、耳鳴は耳聾の経症であり

耳聾は耳鳴の酷いものである、両疾患は明確に分けられない

【中医学による分類】

1)風熱襲肺の耳聾

2)肝火と肝陽上亢の耳聾

3)肝血虚の耳聾

4)腎陰虚と腎陽虚の耳聾

5)心腎不交の耳聾

6)脾胃気虚の耳聾

7)痰火の耳聾

8)気滞血òUの耳聾

虚実の弁別が大切

実証は発症が急で音も大きく低音性を呈し、風・熱・湿邪による

虚証は聴覚が次第に低下し、蝉の鳴き声のような高音の耳鳴りを呈し、臓腑の虚損による

これらを鑑別し適切な処置ができれば慢性化した耳鳴も改善する