顔面神経麻痺(ベル麻痺)著効

以前ブログで紹介した、顔面神経麻痺の症例に鍼治療が著効したので、報告します。

この症例の詳しい病歴はURLからご覧ください。
https://blogs.yahoo.co.jp/n_harikyu/72765398.html

来院時、顔面の筋肉の動きはほとんど無く、顔面神経麻痺のスコアは、

40点満点中、8点と重症でした。

神経生理学検査のENoGという検査では、正常な側と比べると顔面神経の働きは10%以下でした。

※ENoG(Electro neuro graphy)は顔面神経に電気刺激を与え、

表情筋の活動電位を測定する方法。正常な神経と、変性した神経の割合を調べることができる。

75%以上は予後良好で、10%以下は予後不良と言われている。

3回の治療で表情筋の動きはほぼ正常に戻り、

スコアは8点→30点と劇的に変化しました。

この症例から学ぶこと

顔面神経麻痺は、発症後2~3日で神経の変性が始まると言われています。

また、発症2週間を過ぎると治癒率は30%と低くなります。

この症例では、発症の翌日にステロイド、抗ウイルス薬の治療が開始できたこと、

また、1週間以内に鍼灸治療を併用したことが、症状改善につながったと考えます。

顔面神経麻痺を発症した場合、すぐに西洋医学の治療を受けること、

早期(1~2週間以内)に鍼灸治療を併用することが重要です。