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夢分流腹診

夢分流の腹診

患者さんの腹壁を丹念に調べていくと

病のあるものは必ず腹壁に異常な緊張や弛緩

或いは腠理の広がり、熱感、冷感、発汗の異常などが現れる

とりわけ腹壁の緊張が現れるところを”邪”という

ここで重要なことは

夢分斎の邪の診断、治療の部位は点としてではなく

面として広がりとして捉えていくことである

しかもその面は単なる平面ではなく

一定の深さ、厚みを持っている

すなわち腹部の邪を立体的に捉えていることがポイント

相曳の鍼

北辰会方式で使う打診の技術に

相曳の鍼がある

腹診で深在の邪を認めた際に

銀の提鍼を深在の邪に当てて

呼吸に合わせて邪を浮かせる技

症例:卵巣嚢腫摘出後の腹腔内癒着によるひきつるような下腹部痛

無理をして疲れると発症するが

相曳の鍼で即効的にひきつる痛みは消失する

北辰会の夏季研修会で学ばせた頂いた技術

打鍼の奥深さ

昨日の北辰会夏期研修会(打鍼の研修)

腹部触診のおさらい

労宮穴を使ったフェザータッチの習得、打鍼の実技

特に相曳の鍼の繊細な手技をマスターできた(つもり・・)

今日から早速臨床で使って、鍼を打たなくとも身体が大きく変化するのに

今更ながら驚き、打鍼の奥深さを実感した

難病であるほど有効であることや

気の偏在を捉えて、打鍼だけで気を動かす技術の習得

妊娠中は打診がファーストチョイスであることなど

臨床力を高めるためにも参加して良かったと毎年思う

24K火曳之鍼

24K(純金)の”火曳之鍼”が届き早速臨床で使い始めている

先日の大宮の学会の業者展示場で

前田の鍼(創業150年)の24K(純金)のてい鍼を

自分の下腹(関元)に翳したところ瞬時に暖かくなり

18Kとの違いが即座に理解できた

また、純度の高い金属は全て方向性があるので

てい鍼の場合は素材から切り出した時に

社長自ら体にかざして、気の集まる方向を決め研磨すると聞き

高い買い物をするに値する業者であることを感じた

臨床で上焦の気を引き下げるのに用いる”火曳之鍼”

そのずっしりとした重みと鈍い輝きで

新たな効果を体感することが増えそうだ

頭痛に火曳之鍼

昨日は大阪で北辰会の研修会がありスタッフ等6名で参加した

午後からの藤本蓮風先生の公開臨床に

10名ほど自覚症状がある会員が治療を受けた

頭や気を使うと後頭部痛が発症する患者への治療

金の太いてい鍼を関元にあてしばらくして

上の気が下に降りて楽になったという

翌日頭や気を使っても頭痛は起きなかった

火曳之鍼も金のてい鍼の”太さ”で効き目がかなり違うことが理解できた

金の相場の高騰で同じ鍼を今作ると数十万円するので

さてどうしたものか思案中

火曳之鍼

心窩(みぞおち)や胃土(胃を診る穴所)に気の停滞がある場合

多くは肝気が上に突き上げられることによって生じる

18金の細いてい鍼を関元(臍下3寸)に軽く当てるだけ

上昇の熱を下焦に曳き降ろすことができる

患者40代♀

ストレスフルで胃が重い食べると胃がもたれ、腹が張る

火曳之鍼を数十秒関元に置いていると

患者さんは「胃のつかえが下の方に下がってて消えた」との感想

鍼をせずとも時に驚く効果が認められる

「気が動く」という事実は患者さんがよく知っている

打鍼研修会

昨日は所属する中医学研究会北辰会の夏季特別研修会があった

スタッフ3名とOGと一緒に参加

テーマは「腹部打鍼」

午前は夢分流腹診をベースとした腹診の手順と実技

午後からは参加者同士で体表観察を交えて

腹部の邪に対して打鍼だけで整える治療を

繰り返し反復練習した

”相曳之鍼”の微妙な圧の加え方で速やかに

脈状や腹部の邪の変化が現われることに感銘した

今日から臨床で早速で活用して効果を実感

北辰会方式の基礎を確認してリセットし

日頃の疑問点を解消することができたので

有意義な研修会だった

[httpo://www.n-acp.com

古代鍼

今夜は院内勉強会

在宅往診中の患者さんのカンファレンスを11件

日頃往診スタッフに任せっきりの見えない患者の状況報告を受けた

後半は金と銀の古代鍼の違いを実技を交えて皆で体感した

ブラインドテストで

金の古代鍼は翳すだけで暖かくなり

銀の古代鍼は翳すだけで冷えを感じる

温補法と清熱瀉法が自由自在に操れることを実感し

その鮮やかな変化に皆が驚き

臨床への生かし方を再検討した

http://www.n-acp,com

古代鍼

純銀の古代鍼

長さ8㎝、底辺は□型で一辺は3mmの正方形

尖端にいくに従って円錐形になり一点に収束する

素材は99.9%の銀製

之を「古代鍼」といい

中国の古代の遺跡から発掘された鍼の形状をレプリカで制作したものである

この「古代鍼」は皮膚に軽く接触させるだけでしばしば驚くような速効性を見せる

効能は”清熱”熱を冷ます

指の関節炎に軽く接触させると一瞬で動きが改善し痛みが消失する

気逆で百会(頭頂部)の熱を瞬時に冷ますこともある

大腸腸間膜異常ガス

【大腸腸間膜異常ガス】

54才♂

主訴:左上腹部の鈍痛により眠れない

発症:H22年9月上旬

毎日早朝に左上腹部の鈍痛で目覚め以後眠れなくなる

食欲は正常だが、少し食べ過ぎると悪化する

腹部CTにより大腸の腸間膜に内径6.54㎝×4.38㎝

原因不明のガスの貯留が見つかる

臨床45年の消化器専門医が初めて見たと驚き

首をかしげるほどの異常なガスの貯留

治療法もない

初診:10月1日

腹部打鍼を毎日処置

わずか5回の打鍼でCT再検査により

ガスが急速に縮小していることが確認

主訴も消失した

画像は上が10月1日初診時

下の画像は10月6日第5診目

明らかに縮小していることが確認できる

あと数回の処置でこのまま消失する見込み

打診の威力はときに驚くような効果を見せる