フェザータッチの勉強会

8月2日(木)開催が決まった研修会について

9:00~12:00

演題:「フェザータッチの体表観察を学ぶ」

講師:長岡・実技指導(寺井・福岡・藤田)

場所:長岡治療院内

某鍼灸学校在学生の呼びかけで

志の高い学生10人対象に

当院内での研修会が企画された

フェザータッチによる

腹診・経穴診・原穴診・背候診

を学んでもらおうと考えている

彼らが今まで学んだことのない触診法なので

基本をしっかり覚えて欲しいと思う・・・

フェザータッチの腹診

東洋医学の需要な診察法に

腹診「夢分流腹診」がある

西洋医学の腹診との大きな違いは

西洋医学は圧痛と反跳痛を調べる(急性腹症の鑑別には重要)

東洋医学特に当院の「夢分流腹診」は

手掌全体でのフェザータッチにより

腹部の邪を捉えることが特徴

非常にデリケートなお腹の触診は

患者さんが心地良いと感じるぐらい

羽のような軽いタッチが基本となる・・・

TCHの症例

TCH(Tooth Contacting Habit)を「歯の接触癖」という

今日一日の診療でTCHと考えられる患者さんは9人

慢性的な頚肩部の痛みを訴える方の約3割が該当すると思われる

TCHが疑われる一症例

40代男性(銀行支店長)

慢性的な強い頚肩部痛の訴え

転勤があってから主訴は悪化

もともと歯列の乱れがあり

右第1臼歯の早期接触の為

L<Rで右の頚肩部が有意に痛む

第2頚椎は右に変位

慣れない環境により精神的緊張が強く

日常的にくいしばりを自覚されている

外側翼突筋を狙った経穴+右足臨泣の置鍼で

強い頚肩部の緊張は一気に緩んだ

東洋医学的には「瘀血」が認められるので

左右の風池から刺絡

弦脈も緩み主訴は寛解・・・

TCHの改善策6ヶ条

TCHの改善策6ヶ条

①緊張時、集中時にリラックスを心がけよう

②歯を接触させないように意識しよう

③うつむいた姿勢を長時間取らないようにしよう(スマホ、PC等)

④うつ伏せで読書をしない

⑤頬杖をつかない

⑥「リラックス」「歯(唇)を離そう」等の

  張り紙を目に付くところに貼ってみよう・・・

TCHの危険信号

TCHの危険信号は

疲労感を強く感じる

不眠が続いている

午後から頭痛がする(側頭部・後頭部)

慢性的に酷い頚肩のこりや痛みがある

強いストレスを感じる

抑うつ傾向がある

歯の接触時に顎の筋肉の疲労感を感じる

当院ではあらゆる主訴に対して

西洋医学的な原因を調べ

東洋医学的に弁証し

最後に嚙み合わせにチェックをすることで

TCHの可能性を視野に入れた治療も心掛けている・・・

TCHの判定

TCHの疑いがある方に噛みしめていないか伺っても

本人に自覚がないのがほとんど

そこでTCHを判定するための2つ視診方法は

①舌圧痕

舌の左右の側面にギザギザと歯の噛み跡が残っている状態

噛みしめが長期間になることで舌に跡が残る

歯並びが悪いために舌圧痕になることもある

②頬粘膜圧痕

頬粘膜という頬の内側の粘膜を上下の歯で噛み続けることにより

「頬粘膜圧痕」という白い筋のような線が出る

噛みしめが長期間になると白い筋はやや突起しくっきりとでてくる・・・

TCHとは

TCHは「緊張」や「集中」が必要な場面に起きることが多い

「仕事や対人関係の緊張」

「家事(掃除、洗濯、料理)の最中」

「車の運転中」

「テレビゲーム」「スマホ」「パソコン作業」

笑ったり、微笑んでいるときはない・・・