ARTと鍼灸治療

ART(体外受精)と鍼灸を併用して妊娠した症例

30歳

27歳で結婚自然妊娠に至らず

人工授精4回

体外受精3回

いずれも妊娠に至らず

鍼灸治療を開始し4回目の体外受精が成功

妊娠確認される

ART単独での妊娠から出産に至る(生産率)は

20歳台から32歳ぐらいまでは

ART(高度生殖医療)をもってしても20%程度でしかないが

鍼灸治療が介入することによって

50%以上に生産率が上がるのである

http://www.n-acop.com

ARTについて③

わが国のART施設の情報開示の現状

わが国ではART実施施設は

日本産婦人科学会への登録と臨床成績の

自主報告が義務付けられている

しかし、各ART実施施設の情報は開示されていない

ART登録施設において適切な情報をHPに掲載しているのはごく少数である

不妊カップルの自律的意志決定を尊重するという観点から

欧米で採用されている各医療機関の個別情報開示も求められるのではないか

この意見は日本生殖医療協会会長

国際医療技術研究所 IMT College 理事長 の荒木重雄先生が

不妊カウンセラー養成講座で述べられた内容を引用しています

ARTについて②

高齢出産のリスクファクター

ART(高度生殖医療)による妊娠率は

37歳までは約20%

38歳から急速に低下し

44歳以上では5%未満でしかない

ARTにより妊娠して最終的に”出産”に至る確率は

36歳までは約15%

37歳から急速に低下し

42歳以降では5%以下

42歳は3.7%

43歳は2.0%

44歳は1.3%

45~46歳は0.6%

47歳は0.1%である

妊娠当たりの流産率は

35歳では20.3%

40歳で35.1%

41歳で42.3%

42歳で46.5%

43歳で55.2%

44歳で58.1%

45歳で64.6%

46歳で70.2%

47歳で80.0%

この数字をどう捉えるかは個人の価値観もあるが

45歳以上で生児出産に至るものは1/200以下に留まることから

ARTの対象とすべきでないとするのが妥当と考えられている

以降は次回に続く・・・

【臨時休診のお知らせ】

6月5日(水)臨時休診です

6月6日(木)診療します

6月7日(金)診療します

6月8日(土)鍼灸学会学術大会の為休診です

ARTについて①

昨日まで東京で日本不妊カウンセリング学会に参加したので

その報告を・・・

ART(高度生殖医療=体外受精・顕微受精・凍結融解杯移植)

を受けるひとはこの10年間で急増している

2010年のデーター

体外受精 67,000件

顕微受精 91,000件

凍結融解胚移植 84,000件

合計 242,000件

ARTによる出生児数は 28,945人

これは一年間の全出生児の2.8%で

36人にひとりが生殖補助医療で生まれていることになる

今やクラスに一人は不妊治療を受けて生まれた子供だ

但し、晩婚化に伴い不妊治療を受ける人の高齢化が進み

40歳以上でARTを選択する人の割合は(不妊治療を受ける人のなかで)

2008年 32.1%

2009年 34.4%

2010年 35.7%

と年々増加している

しかし、40歳以上で妊娠する確率は低く、

技術が進歩したこの10年間でも”不変”である

ARTを受けているひとで妊娠した人の割合は

40歳 7% 

44歳 1% 

但しこれは流産、死産により出産に至った数字ではないことに注意

※次回は高齢出産のリスクを述べるが・・・

有名人の高齢出産がマスコミで華々しく取り上げるので誤解を招く

「40歳を過ぎて妊娠出産に至るのは稀である」

という正しい情報はあまりにも少ない

結婚する女性の平均年齢が30歳に達した今

大切なことは子供が欲しいカップルは

「結婚したらすぐに子作りに励みなさい!」と声高に教育することだ