メカノレセプターについて その2

メカノレセプターは足の裏にある、バランス感覚を脳に伝えるセンサーです。

※部位は画像を参照

メカノレセプターの刺激方法として、

1,マッサージ

2.足浴(足湯)

3.お灸

などがあります。

お灸は自宅でも簡単にできるので、「せんねん灸」や「広重」を「失眠」や「湧泉」といったツボに

刺激すると、効果が期待できるでしょう。

ご高齢者の転倒予防にも応用できる方法ですので、

ふらつきやすい、足裏にしびれがある、バランス感覚が悪い

などの症状のある65歳以上の方は積極的に取り入れましょう!

メカノレセプターについて

歩く時にふらつく、バランス感覚が悪い、足の裏がしびれる。

こんな症状をお持ちのかたは多いのでは無いでしょうか。

人間立っているとき、足の裏にある「メカノレセプター」という感覚センサーが

「今傾いている!」「斜めになっている!」という情報を脳に伝達します。

これにより、人間はバランスを取ったり、立位を維持します。

「メカノレセプター」は、かかとや足の指の付け根に多く分布していますが、

ふらつきやバランスが悪い人は、このメカノレセプターの使い方に偏りがあったり、

うまく働いていないことが知られています。

また、脊柱管狭窄症の術後にしびれが残存している方などにも、

このような症状が現れることもあります。

つづく・・・

頭痛の勉強会にて

昨日は、某病院で「頭痛に関する鍼灸の勉強会」に参加しました。

参加者は、医師、看護師、PTなどなどの医療従事者+鍼灸師。

内容としては、医師からの頭痛に関する西洋医学的な基礎知識。

鍼灸師からは、頭痛に対する鍼灸の東洋医学的理論や、東洋医学的な治療について。

参加された医療従事者は、鍼灸に対する興味や関心の高さが伺えますが、

鍼灸に関する知識はあまりないと思われます。

一般の方や、鍼灸師に対する講習会であれば、問題ないと思われますが、

西洋医学的知識を持つ医療従事者に対して、東洋医学の理論は「なんのことやらさっぱり」といった反応でした。

参加した感想として、医療従事者に対しては、異なる流派の考え方を

医学用語(西洋医学的理論)を用いて説明することの重要性、

特に医師に対しては、鍼灸の作用機序や科学的根拠についての説明が前提であること、だと感じました。

ですが、その後の鍼灸の体験会(?)では、鍼に対する反応は良好!

問題点を改善しながら、よりよい勉強会にしていきたいですね。

顎跛行とは?

顎跛行の症例(側頭動脈炎の疑い)

70代男性

主 訴:右側頭部の食時時入浴時の激痛、

微熱、 下腿がだるい

現病歴:X-1年3月右側頭部痛発症

右頚部のツッパリ感が強い

36.8℃~37℃台の微熱が続く
入浴時、夕食咀嚼時に激痛が出る

ため頭を保冷剤で冷やすと楽にな
る。

脳神経外科を受診

頸椎X-P、頚部エコー、脳MRI、

検査で異常なし
ほぼ毎日ロキソニンを内服する

西洋医学的所見:

側頭動脈圧痛(+)顎跛行(+)

足背動脈、後脛骨動脈共に消失

上り坂、階段の上りで間欠性跛行

弁 証:血虚お血、小陽胆経経気不利

処 置:右聴宮、太衝 風池、胆兪などに

置鍼

経 過:第7診目で顎跛行著明に軽減

NRS10→4

1年半ほぼ毎日続く側頭部痛も

軽減
微熱は36℃台で安定

考 察:※顎跛行とは,咀嚼筋の痛みと疲労

により咀嚼や会話の中断と再開を
繰り返す現象で ”側頭動脈炎”に
特有の症状とされる
浅側頭動脈の怒張と索状肥厚はな
いが、

側頭動脈の拍動の減弱は認め

側頭動脈炎を疑わせる所見も認め
られるので
患者様には鍼治療で痛みに変化が
なければ神経内科をご紹介する旨
を伝え鍼灸治療を開始
経過はとても良好

以後1年経過し頭痛は消失

東洋医学会へ参加

6月30、31日と東京の京王プラザで開催された東洋医学会学術総会へ参加しました。

東洋医学会は、漢方と鍼灸を中心とした、臨床、研究、教育に関する学会です。

参加するのは、西洋医学に漢方を取り入れ診療を行う医師や、鍼灸師が中心となります。

中でも特に人気だったセッションは「医師と鍼灸師のための鍼灸セミナー」でした。

講師は著名な鍼灸師の先生方でしたので、会場は超満員でした。

医師からは積極的に質問が飛び交い、鍼灸への関心の高さが伺えました。

学会を通して、鍼灸と漢方の併用に関する話題が少いように感じました。

本来東洋医学は、鍼灸と漢方を双方を併用し、補完しあうことが重要ですが、

保険制度の問題や、鍼灸師と漢方医との連携がとれていないことなどが問題点です。

今後は、学会を通して漢方医と鍼灸師とのつながりが強くなっていくことを期待したいです。