韓国の医療制度

昨日まで参加していた日本鍼灸師会学術大会

韓国 Kyung Hee 大学医学部教授の講演があった

韓国では1953年に国民医療法が制定される際に

西洋医学の医師と伝統医学(韓医学)の韓医師という二本立ての制度が確立された

韓医師になるためには高卒後、韓医学部6年卒後国家試験を受け

1年間インターン、2年臨床を経て開業が認められる

西洋医学の開業医2対韓医師1の比率

中規模病院にも韓医師は入っているとのこと

健康保険の医療費が韓医の鍼灸や漢方薬の自己負担が安価ということもあり

病気になったらまず韓医師にかかって鍼灸治療や漢方薬を処方をうけるようだ

鍼灸治療は国の医療政策面においても全面的な支援を受けているというのも

韓医師の診療は医療費の削減に繋がるからに他ならない

実に羨ましい隣国の状況である

近年”チャングムの誓い”等の韓医師の活躍するドラマが人気を博しているが

今度は”馬医”というドラマが放映されるそうでこれも人気を呼びそうだ

馬の鍼治療の名医が皇帝の主治医になるという歴史ドラマ

西洋医学のない時代の古代から名医は常に韓医師(鍼灸師)であったという

お国柄が今の韓国の韓医師制度を生んでいるのであろう

日本鍼灸師会学術大会参加

7日8日はさいたま市で(公社)日本鍼灸師会全国大会が開催される

昨年の北海道大会に引き続き参加することになったので

8日(月)は休診となります

参加報告は後日することにします

学術研修カードシステム

(公益社団)日本鍼灸師会はこの度

学術研修単位をコンピューターで一元管理するシステムを稼働させる

このシステムは日本鍼灸師会の会員が

研修会会場で「学術研修カード」を提示し

カードリーダーで読み込むと

ホストコンピューターに登録されるというシステム

会員の出席情報が管理され

インターネット上で自分の履歴情報も検索できるようになる

日本鍼灸師会のHPの”鍼灸Net”http://www.hariq.net/ 

で検索すると全国の開業鍼灸師情報を知ることができるが

これからは研修会や学会に積極的に参加する鍼灸師と

参加頻度が低い鍼灸師が閲覧でき

どの鍼灸院にかかればよいかの判断基準にもなるだろう

(社)全日本鍼灸学会の認定鍼灸師制度はこの先駆けとなっている

問診について

当院では初診患者さんへの問診は1時間程度かかる

場合によっては1時間以上問診だけでかかることもある

何故長時間の問診が必要であるのか

①現在の症状の根本的な原因を探るため

②時系列的に過去にさかのぼって病歴や、生活環境

 社会環境、家庭環境、七情の乱れ、等を伺うため

③現在の症状とは関係がないようであっても、

 東洋医学的には大変重要な質問もあるため

※例)急性腰痛などや重篤な疾患で椅子に座っていることが困難な場合を除く

患者さんと治療家のよい関係を構築するうえでも

問診に協力的になって頂くことが好ましいことは知っておいて頂きたい

しかし、患者さんによっては長時間の問診にあまり協力的でない場合もあり

早く切り上げて、体表観察を中心とした診察をすることもあるし

2診目以降に問診を追加することもある

医療とは人と人の触れ合いの中でなされるもの

病んだ生身の人間が相手なので、問診するスタッフは

患者さんの体調や表情、姿勢を観察しながら臨機応変に対応することが重要