気づきの医療

気づきの医療

60代♂

仕事柄年中休みがない

疲弊してストレスフルの状態から抜け出せない

治療を始めて数回

鍼治療と悩みの”傾聴”によって体調は良くなってきた

先日、初めて日曜日の礼拝を休んだことによって

周囲が牧師さんといえども人の子なんだと気づいた

神ではないのである

本人も思い切って休むことで”こころ”が休まることに気づいた

普通なら精神科に行って抗鬱剤の治療だ

縁があって鍼治療でケアする道を選ばれた

何故体調が悪いのかを、我々が説明するより

”自分で気づく”ことがはるかに

”ストレスフル”から抜け出すきっかけになるのである

妊婦さんの坐骨神経痛

開田高原のコスモス

妊婦さんの坐骨神経痛

妊娠5カ月の妊婦さん

昨日,自力での歩行が困難な状態で担ぎ込まれる

1週間前から右殿部痛発症

2日前から激痛で歩くことも立つこともできなくなる

右下の気の偏り(滞り)と診たてて、2本鍼を打った

帰りは松葉杖を貸し出して、翌日は往診することにした

翌日(今日)往診すると、うそのように痛みが消えている

歩行もでき、動きも正常、心配して集まった家族も驚きの表情

妊娠中はあらゆる病気に対して薬物はほとんど使えない

しかし、鍼治療は、胎児への副作用の心配は皆無なので

安心して治療を受けることができる

ただし、技術と経験を持った鍼灸師をえらぶこと

統合失調症

彼岸花

統合失調症

36才♀

4年前社内にストーカーがいることで精神不安定に

翌年精神科で「統合失調症」の診断、退職し、大量の抗精神病薬を投与されたうえに

精神科医から一生薬を服用するので「将来子供は産めない」と言われる

鍼治療を続け1年後に転職してOLに復帰した

百会・太衝・身柱などに取穴

幻覚、幻聴、不眠は癒えた

めでたく最近婚約されたが

またも医師から、薬は止められないので子供はできないと言われる

薬は就寝前の精神安定剤1錠に減っているのにもかかわらず

子供がほしいというので、36才という年齢を考えると早く妊娠することだ

精神安定剤を徐々に減量しつつ、鍼治療でフォローすることで妊娠は可能

他にも症例があるが、統合失調症は鍼治療で治ると確信した

喘息

白 露(二四節気)

喘 息

60才女性

5才の時から喘息発症

結婚し3人の子供がいるが

出産のたびに喘息が悪化

奈良の師匠の藤本蓮風先生からの紹介で来院

右太衝に一本置鍼

以降喘息発作はなく

気管支拡張剤の吸入はいらなくなった

長年内服している気管支拡張剤の内服薬を

リバウンドしないように徐々に減量しているところであるが

体調は非常に良いと喜ばれる

病の根本を探るために、問診だけで1時間半かかった

病を治すためには丁寧な問診がいかに大切かが理解できる

http://n-acp.com

不妊症

不妊症

結婚後一人目の子供がすぐできるのに

二人目がなかなかできないことがよくある

一人目で2年以上妊娠しない場合は、両親ともに

素体(体質)としてのアンバランスがみられることが多いが

二人目の場合は生活環境の変化で、ストレスが蓄積して

「気滞」という五臓を巡る気の滞りが問題になることが多い

しかし、このストレスは本人には気付きにくい

日頃から適度な運動をし、鍼治療で気の滞りを良くすると

比較的妊娠しやすいのである

シックハウス

シックハウス症候群

歯科衛生士の女性

歯科医院が移転新築してから咳が止まらない

休日は咳が出ないという

私も通院している歯科なので、新築移転してから受診した

入った瞬間に揮発性のペンキのような匂いが帰るまで気になっていた

この女性の咳は”シックハウス症候群”と直感した

アレルギー疾患で使う耳のツボの反応を調べると

神門・気管支・のツボに有意な反応がみられた

0.6mmのパイオネックス(皮内鍼)を耳に2本添付した

咳は軽減した

その後、仕事中に皮内鍼を自分で剥すとまた咳が出たという

これは、耳の皮内鍼の効果が確認できたことと

シックハウスのアレルギーであった証拠でもある

新築の建物には注意が必要である

暑 邪

今年の異常な高温はひとのからだに大きく影響している

六淫といい、外から入ってくる病気の原因となる”邪気”

風邪・寒邪・湿邪・暑邪・燥邪・火邪・の六種ある

夏の暑さは”暑邪”という”暑邪”は熱なので、からだの上半身に上りやすい

顔や頭に症状が出やすく、頭痛、顔の発赤、異常な発汗、目の充血etc.

汗は”津液”といいからだを潤す水の成分なので大量に発汗すると

津液が不足し、のどが渇き、汗とともに”気”ももれると

息切れし、脱力感、無気力、という”気虚”の症状もあらわれる

熱中症は”暑邪”のもたらす典型的な病態といえる

”暑邪”を治すのは難しくない

今日も数人の患者さんに”頭の熱を冷ます”処置をしたが

ほとんどは足の肝経の原穴「太衝」か「百会」に一本打つのみである

みるまに頭の熱が冷める患者さんが頭がスーとしたと喜ばれる

たった一本の鍼で・・・

癌と胃の気

癌と胃の気

最近は癌患者さんを診ることが増えてきた

多くの場合、抗がん剤を使っているのだが

初診で脈診をすると、胃の気が弱っていることが多い

胃の気とは以前もブログで解説したが

生命力そのものであって、癌細胞と闘うエネルギー(免疫力)なので

胃の気が弱ると、食欲が落ちて体重が減少する

この状態が続くと癌細胞に身体が負けてしまい予後不良になる

鍼を続けていると、胃の気の脈が強くなってくる

前立腺癌で抗がん剤のために体重が8Kg落ちた患者さんが治療を始めて一ヶ月で3キロ体重が増えた

胃の気が増して食欲が出てきたのだとても感謝された・・・有難いことであるし

希望が持てる、こころも安定する

あきらめてはいけない

北辰会

昨日は大阪で開催された北辰会の

臨床コースの勉強会に6人が参加した

師匠の藤本蓮風先生の講演、

空間論の実技講習など盛りだくさんで

収穫があり、早速今日から治療に取り入れている

東洋医学とくに鍼灸の治療はいかに寒熱、陰陽、虚実

の極めて微妙な変化を視覚、触覚で感じ取ることができるか

が腕の見せ所である、ある意味では職人技の領域に入っている

臨床22年まだまだこの東洋医学は奥が深い底なしの医学であると

感じる毎日である

日々研鑽あるのみ!

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頚肩こりといえども

アンデス山脈

70代の男性患者さん、慢性的な頚肩こりで苦しみ、整形外科、接骨院、鍼灸院、指圧、マッサージ
何をしても治療直後だけ良くなるが、すぐ戻って治らない
今までの鍼治療は鍼灸師が本人が訴える局所(頚肩)に鍼を打っていた
少し楽になっても翌日はまた凝ってくるという

1時間かけて問診、20分かけて体表観察、そして弁証(東洋医学の病名を決めるプロセス)
症は「肝陽上亢」と診たてた。左太衝に一本打ち、左肝兪に一本打った(頚肩のツボは使っていない)
頚肩こりを訴える部位の皮膚は発赤し、熱をこもらせていた。”清熱”の処置をしただけである

翌日から毎日続いてどんな鍼治療をしても治らなかった頚肩こりが治った
頚肩こりは患者さんが自分で思いこんでいただけで
実際には頚肩の筋肉は全く硬くなく、他覚的にも凝りはないのである
患者さんが訴えるから治療家まで頚肩こりと思い込み
局所に鍼をたくさん打つ、そこには医学的な検証も何もない
それを医学とはいわない

なぜ頚肩こりを自覚するのかを、東洋医学による診察をしっかりおこない
弁証論治(病名を決め、治療方針を立てること)ができれば、病を救うことができる

患者さんはとても喜び、痛みで苦しんでいる知人を紹介してくださった