血虚とは

血(けつ)は人体の各臓腑・組織・器官を濡養(栄養)している

血は心が主り、肝に貯蔵され、脾がこれを統摂することによって

脈管中を巡行している

血虚とは

血のもつ濡養(栄養・滋潤)作用の不足のことである

原因は脾胃の機能低下により飲食から生成される血の成分の不足

出血に伴う血の量の不足、循環不全(お血)による血の供給不足

主症状

顔色が悪い、皮膚につやがない、唇の荒れ、爪がもろい、目がかすむ、

目が乾く、目がくらむ、頭がぼーとする、ふらつく、動悸、筋肉の痙攣、

多彩な症状を招くので注意が必要

血液検査で貧血がなくとも”血虚”はありうる

診断のポイントは

眼瞼結膜の色・舌色が淡白、舌苔が覆っている場合には舌腹の色が淡白

爪の色が白っぽいか、爪を指で押して色の戻りが遅い、気色診で白等

治法は補血で、血海、三陰交、膈兪、等の反応を調べ補法を施す

気滞とは

人体をくまなく巡行するエネルギーとしての”気”

流れが停滞することを”気滞”という

精神的ストレスが原因では”肝鬱気滞”という

ゆううつ感、怒り易い、イライラする、胸脇部の張った痛み

女性では月経痛、月経周期の乱れ、乳房の張りを伴う

”肝鬱気滞”が長引くと”肝鬱化火”といい

頭痛、のぼせ、口苦、胸やけ、耳鳴り、難聴、眩暈、不眠、喉の詰りなど

上焦(上半身)の様々な不定愁訴の原因となる

鍼治療は非常に有効で、速効性がある

”気”は停滞しても慢性化していなければ

ツボに鍼を打つことで速やかに滞りが改善する

一本の鍼で一瞬で痛みが取れることはよく経験する