神主学説

神主学説とは

「心神が不安定だと痛みが増し、心神を安定(安神)させると痛みが軽減する」

と東洋医学の古典理論である

神には3つの意味がある

 /澄mind):心理・意識・直感の精神的な活動

◆/澄spirit)精神そのもの

 神(vitality)生命力そのもの

以下明日に続く

第2頸椎と噛み合せ

頚椎は頭蓋骨の下から7つある

第2頸椎は軸椎といい頚椎の運動に重要な椎骨である

この椎骨が左右にずれることがある

多くは歯の噛み合せの異常で

歯列の乱れ、顎関節の位置異常、等によって

患側の側頸部の筋緊張により第2頸椎が引っ張られて

左右にずれる

主訴は慢性の頭痛、頚肩部痛、肩こり、眩暈、耳鳴りなどが多い

触診で第2頸椎のアライメントはすぐわかる

噛み合せについては矯正歯科への紹介も視野に入れて治療するが

鍼治療とAKA(関節包内運動)で元に戻ることがほとんど

美容鍼の効能

治療で通っていた女性の患者さんの病気が治ってくると

美容鍼に興味を持ち、体のケア+お顔のケアをされる方が

50才以降の方に増えてきている

施術直後に皮膚のたるみは改善

まぶたが良く開き、リフトアップする

嬉しいので表情が明るく豊かになる

ココロのケアにも繋がるので

体の不調の治療+美容鍼は特に女性におススメできる

胃の気の脈診

東洋医学の診察法で最も重要と言えるのは「脈診」である

左右の橈骨動脈の脈の状態を診ることで”生気の虚実”を伺う

脈を診ずして鍼を打ってはならない

脈診については解説すると一冊の本ができるので

ここでは重要なことを記する

”胃の気”を診ることができるのは脈診のみである

≪素問≫平人気象論

胃の気の有無は生死にかかわる

≪蘭室秘蔵≫脾胃論

胃の気の不足こそ百病の大元

≪医宗必読≫

身体を健全に養うには胃の気は不可欠

中国の古典医学書には多くの”胃の気”についての記述がみられる

巧みな鍼の技術は”胃の気を補う”ことで養われるともいえる

95歳の脳梗塞の患者さん

意識はなく医師はもっても2週間と言った

親族は葬儀の準備をしていた

脈診すると”胃の気”大いにあり

当分大丈夫と判断した

驚くことに1年たった今では呼びかけにこたえ、

車いすに座れるほどになった

もうじき96歳を迎えようとしている

糖尿病とHbA1c

厚労省の平成19年の国民健康・栄養調査によると

「糖尿病が強く疑われる人」は890万人

「糖尿病の可能性を否定できない人」は1,320万人

合わせて全国に2,210万人もの糖尿病の罹患が推定されている

しかも、糖尿病が疑われる人の約4割はほとんど治療を受けたことがない人だ。

糖尿病の約95%は2型糖尿病で、このタイプが鍼灸治療の適応患者と考える

50代♀

主訴:足底のしびれ・糖尿病

脈診・沈虚・一息4至

舌診:淡紅・白膩苔

腹診:脾募の邪

背候診:脾兪の虚

弁 証:脾虚

治 則:健脾

治 法:三陰交・脾兪等への少数鍼治療

経 過:足底のしびれは消失

    HbA1c 初診時10.0 第11診目でHbA1cが7.9に低下し、主治医が驚いたとのこと

    血糖値は検査中

考 察:2型糖尿病に対して脾虚を補う鍼治療により、糖代謝が改善しHbA1cの低下につながった

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この季節の眩暈

最近眩暈を訴える患者さんが多い

大暑を過ぎても太平洋高気圧の勢力が弱く

日本列島は気圧の谷に長らくおかれている

寒湿邪によって上熱下寒で上焦に気が昇ることが多いが

発症のきっかけは”ストレス”が最も多い

詳しく問診すると大きなストレスにさらされていることを知る

問診するだけで治療になるので真摯な”傾聴”を心がけている

鍼治療は百会、太衝、後谿、滑肉門、等を選択して取穴する

効果は多くは速効性があるが、数回の治療が必要な場合もある

眩暈の症例は非常に多く、得意としているので発作が治まり

外来受診できるようであれば早期の治療をお勧めする

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卒後教育

鍼灸学校は増えても,治療ができない鍼灸師が生徒に教え

臨床経験がない若い鍼灸師が増えている

学校教育の問題については以前にも述べたが

厚労省が昨年発足させた≪漢方鍼灸を活用した日本型医療の創生≫

という命題への答えはいまだ得られていない

日本の鍼灸は世界標準で見渡しても「匠の技」である

非常に繊細な技術を持っている「腕の良い鍼灸師は」市井に沢山いるはず

しかし、その匠の技を若い鍼灸師に伝えるシステムがない

卒後教育もシステム化されていない

免許の更新制度や、専門鍼灸師のデザインを業団で創生する必要に迫られている

夏バテ対策

今日は二四節気の”大暑”

昨日までの低温から平年並みの気温に上昇し”暑邪”への注意が必要

この時期から”冷飲”冷たい飲み物の摂取過剰は

胃腸の機能低下を招き

食欲低下、体のだるさ(特に下半身)に繋がる

空調の効いた部屋に一日いる人が

夜キリリと冷えたビールを一気に飲むと胃腸が冷えて動きが鈍くなる

火照った体を冷やすのは、旬の食品(夏野菜や果物)の摂取がよい

くれぐれも冷蔵庫の冷たい飲み物、氷の入った飲み物、アイスクリーム

ビール、水割り、Etc・・・は控えめにすることだ

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台風の影響

台風6号はどうやら南の海上に抜けていくのか

名古屋では今夜は風雨もおさまってやれやれである

7月に大型の台風が日本に上陸することはめったになく

台風の卵が発生する赤道付近の海水温の上昇が影響しているのかもしれない

さて、台風が接近すると体にどういった影響が現われるのか

気圧の変化は関節腔内や脊髄、サイナス(鼻と耳の間の空間)などの閉鎖された体内の空間において

内外の気圧差が大きくなる(台風の非常に低い気圧に対して内圧が上がる)

こういった急激な変化によって、リウマチや神経痛が悪化したり

耳鳴り難聴と言った耳鼻科疾患にも影響が認められる

東洋医学による病因病機では、南の湿った暖かい気流をもたらす台風は

”風熱湿邪”という邪気を生じ、気温の上昇によって”肝気上逆”がおきやすい

頭痛、頭重、のぼせ、耳鳴り、めまい、アトピーなどの皮膚病の悪化etc・・・

気候の急変に応じた取穴が臨機応変に必要になってくる

明日は台風一過で掃除と洗車でもしようか・・・

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休みがない!

今月は毎週日曜日(社)愛知県鍼灸専門師会の会議や勉強会で一日つぶれている

明日は朝から月に一度の保険指導会

午後からは夕方まで理事会

会長がかつての師匠であるので

”執行部”というポジションにあって

何かと会務に追われる毎日で結構大変だ

ただでさえ超多忙な臨床に追われる毎日

自分は臨床の仕事は楽しくできるが

会務という名のもとに時間をとられることは苦痛だ

とはいえ、若いころお世話になった師匠の立ち上げた専門師会

頼まれて断るのも憚れるのである

明日は前向きに考えて頑張ろう!!