「モモと時間泥棒」から考える、わたしたちの“時間”

先日、スタッフみんなで『モモ』(ミヒャエル・エンデ)の読書会をしました。

といっても、あらかじめ読んできたわけではなく、
一段落ずつ声に出して読みながら、「心に残った言葉」をシェアしていくスタイル。

読むスピードも人それぞれで、でもその“間”が心地よかったです。

テーマは第6章の「時間泥棒」。

「みんなは時間を奪われている感覚ってある?」
「なぜ子どもたちは違和感に気づいたんだろう?」

そんな問いを投げると、スタッフから本当にハッとする言葉が次々と出てきました。

「本当は幸せになることが目的なのに、いつのまにか効率よく働くこと自体が目的になってるよね」

「上司という時間泥棒に奪われる経験があった。」

「お金を増やせば子どもが幸せになると思ってたけど、実際は一緒に過ごす時間を失っていた」

「今の生活にいっぱいいっぱいだと、将来の夢や野望が見えなくなる」

どれも、仕事や日常の中で感じる“時間”のリアルな声でした。


「時間とは、生きることそのもの」というモモの一文が、改めて心に響きます。

時間って、過去・現在・未来がバラバラにあるわけじゃなくて、


過去の経験が今の自分の選択につながり、それが未来を形づくっていくものじゃないかなと思います。


だからこそ、「時間を節約する」よりも「時間を味わう」ことの方が、大切なのかもしれません。

忙しさの中でも、ふと立ち止まって“静けさ”を感じる時間。


それこそ、「ほんとうの豊かさ」なのかもしれません。

わたしたち鍼灸院の時間も、そんな“豊かな静けさ”で満たされていたいですね。