学校教育

鍼灸師は独立開業権のある国家資格である
医療系の国家資格で開業権があるのは他に
医師・歯科医師・柔道整復師・マッサージ師・助産師だけであり
カイロ・整体などは開業していても国家資格ではないのである
このことはほとんど認知されていない

鍼灸師の養成学校は現在全国で3年制の専門学校91校と4年生の鍼灸大学が7校があるが、
規制緩和の悪影響で、数年前と比べて学校の数は急増しているのである
専門学校の増加は当然学生の質の低下を招き、国家試験の合格率も低下傾向にある

今問題なのは、学校教育システムの不十分さである、薬剤師は6年制大学になった
鍼灸の専門学校では多くが授業時間が一日4~5時間、土日祝日は休み、
これでは3年間で臨床ができる鍼灸師を養成することは土台無理な話である
専門学校によっては臨床治療室を設けて鍼灸臨床を在学中に
学ばせているところもあるが、臨床経験が充分とはとてもいえない
厚労省が卒前の臨床研修を必須単位にしていないので、学校によってばらつきがあるのである。

私見としては、鍼灸師の養成学校は将来全て最低4年制の大学にし、
国家試験に合格後は、大学内の付属鍼灸院でインターンとして
2年間の卒後研修を受けることを義務化すべきと考える

厚労省の研究班「漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生のための調査研究」
のなかでは、東洋医学としての漢方薬と鍼灸治療が車の両輪として
国民の期待にこたえられる医療となることが議論されている
その為には今の鍼灸学校の教育システムでは不十分であることが問題とされている
漢方を扱う薬剤師が6年生大学になったいま、鍼灸師だけが3年制の専門学校で
は車の両輪が揃わないではないか、鍼灸師の資質向上のための法整備は急務である